パリ・オペラ座バレエのエトワール、エレオノラ・アバニャートがローマ歌劇場バレエの芸術監督に就任することが、ローマ市の文化省より発表されました。
ローマ歌劇場バレエは前芸術監督の契約が11月に切れていましたが、次の芸術監督が決まるまで臨時で代行しています。ローマ市長のIgnazio Marinoが、アバニャートの就任を強力に推薦したそうです。
イタリアの多くの劇場同様、ローマ歌劇場バレエも深刻な財政難に悩んでおり、1928年に設立された名門カンパニーなのですが、現在ダンサーの数はわずか18人しかいません。音楽監督のリッカルド・ムーティも昨年退任しました。
http://www.operaroma.it/ita/complessi-artistici-corpo-di-ballo-storia.php
昨年も、「白鳥の湖」ゲストとして出演予定だったザハロワが、前回出演した「ジゼル」公演のギャラが未払いだったためにドタキャンしたり、急遽テープ演奏に切り替えたりと言ったトラブルが頻発していました。
エレオノラ・アバニャートは、2013年にエトワールに任命されていますが、その後はあまり目立った活躍はありませんでした。2011年に、現セリエA・ASローマ所属でイタリア代表も務めたフェデリコ・バルザレッティと結婚し、今年1月には第二子を出産しています。4月30日、5月5日にはオペラ座の「マノン」に主演して復帰する予定のようです。
http://www.operadeparis.fr/saison-2014-2015/ballet/l-histoire-de-manon-kenneth-macmillan
1978年6月30日生まれのアバニャートは、まだ引退年齢までは少し時間があるのですが、オペラ座を去ることになるようです。(まだ本人のコメントはありません)
こちらには英語のもう少し詳しい記事が。
http://www.gramilano.com/2015/04/eleonora-abbagnato-becomes-director-of-the-rome-opera-ballet/
二人目の子供が生まれてから、ローマとパリを行き来する生活は大変なのでもう少しシンプルにしたいと彼女は語っていたようです。フェデリコ・バルザレッティがローマに移籍したのも、パリと行き来する彼女のためだったとされているようです。