新国立劇場バレエ団は、新入団ダンサーを発表していましたが、同時にいつの間にかダンサーのリストを更新していました。
http://www.nntt.jac.go.jp/ballet/nbj/dancer/contract.html
これを見ても、誰が昇進して、誰が退団したり登録したのかがわかりません。正直、新国立劇場バレエ団の広報体制はお粗末としか言いようがありません。昇格や退団も発表するべきなのに。ダンサーのリストにしても、写真が載っているのはソリスト以上というのは、コール・ド・バレエのダンサーに対する敬意があまりにもないと思います。
素晴らしいのが、新国立劇場バレエ団ファンサイトさんで、ここで昇格、退団がまとめてあります。
http://www.dd.e-mansion.com/~marukyo/news/news_f.html
コール・ド・バレエの要で長年活躍してきた大和雅美さん、元東京バレエ団で、キャラクター色の強い役柄で強い印象を残していた古川和則さんなどが登録に移行してしまったのが寂しいところです。
新たにソリストやプリンシパルに昇格された方はいなくて、アーティストからファースト・アーティストに昇格された方が何人かいます。
一方、こちらの皆さんが入団されています。
●ソリスト(女性1名 男性1名)
木村 優里 新国立劇場バレエ研修所出身
中家 正博 牧阿佐美バレエ団
●ファースト・アーティスト(女性1名 男性1名)
仙頭 由貴 新国立劇場バレエ団登録ダンサー
木下 嘉人 ザルツブルク州立劇場バレエ団
●アーティスト(女性4名 男性2名)
菊地 飛和 新国立劇場バレエ団登録ダンサー
中沢 恵理子 広瀬・加藤バレエスタジオ出身
土方 萌花 新国立劇場バレエ研修所出身
山田 歌子 新国立劇場バレエ団登録ダンサー
吉岡 慈夢 新国立劇場バレエ団(アプレンティス)
渡部 義紀 MIHO BALLET SCHOOL出身
新国立劇場の研修所の卒業生が、新国立劇場バレエ団に入ったのが2名で、東京バレエ団には3人も入団しています。新国立劇場の研修所の役割や方向性というのも、そろそろ考え直された方がよいのではないかと思われます。研修所の卒業生の中でも優秀な生徒が、必ずしも新国立劇場バレエ団に入団していないのは、なぜなんでしょうね。
ファースト・アーティストで入団する木下 嘉人さんは、今年のバレエ・アステラスにも出演します。仙頭 由貴さんは、元ウィーン国立バレエ団員ですね。
そして、ダンサーリストの中で、シーズンゲストプリンシパルとして、今シーズンに引き続きワディム・ムンタギロフの名前がありました。ロイヤル・バレエに移籍後ますます活躍の場が広がり、今年の世界バレエフェスティバルにも出演するほか、9月のサンクトペテルブルグ・バレエ・シアターの来日公演にも出演する彼。そんな多忙で人気の高い彼が、ロイヤルのくるみ割り人形の日程を縫ってまた出演してくれるのは喜ばしいことです。
(が、こんな人気トップダンサーが出演してくれることを新国立劇場バレエ団は、もっと宣伝すべきだと思います)
ワディム・ムンタギロフは、12月の「くるみ割り人形」の公演にゲスト出演することも発表されています。米沢唯さんとの共演。テレビでも放映された「白鳥の湖」でも、この二人の息はとても合っていました。牧版の「くるみ割り人形」は非常につまらない演出なのが残念で、せっかくのワディムなのにもったいないところですが、それでもやはり彼が観られるのは嬉しいですね。今後もほかの演目にも出演してくれたらもっと嬉しいです。
http://www.nntt.jac.go.jp/ballet/news/detail/150709_006893.html
「くるみ割り人形」では、研修所を卒業してソリストとして入団、すでに「白鳥の湖」でルースカヤも踊った木村 優里さんが金平糖の精に抜擢されています。ですが、あまりにも早すぎるのではないでしょうか。むしろ、細田千晶さんや奥田花純さんといった、伸び盛りのソリストに金平糖の精を踊ってもらったほうが良いように思えます。