Quantcast
Channel: la dolce vita
Viewing all 1832 articles
Browse latest View live

フィリップ・ドゥクフレ、来日公演「新作短編集」について語る

$
0
0

フィリップ・ドゥクフレ / DCA の『新作短編集(2017)ーNouvelles Pièces Courtes』が、6月29日に開幕します。

http://www.saf.or.jp/arthall/stages/detail/4871

サーカスと映像トリックとダンスとが交錯する奇想天外な演出で知られ、またアルベールビル・オリンピックの開会式も演出した、フランスを代表する世界的アーティスト、フィリップ・ドゥクフレの最新作です。今回は彩の国さいたま芸術劇場での公演の他、福岡とびわ湖でも公演があります。

公演に先駆けて来日したフィリップ・ドゥクフレを先日取材させていただきました。彼の語る楽しいアイディアの数々に、公演への期待が高まります。ミュージカル『ドラ-百万回生きた猫』、日仏中の国際共同製作『イリス』、そして楳図かずお原作の『わたしは真悟』と日本での舞台や共同制作などもあり、なんとこの30年間の間に、40回も来日しているというほど日本に縁があります。

Resize1413

まずは、今回の『新作短編集』について語っていただきました。

「『新作短編集』は、5,6の小品から構成されています。なぜ短編集かというと、若いころ観ていたアメリカのモダンダンスは短い作品が多く、小さいモジュールをパズルのように組み合わせたものが多かったからです。今回は敢えて一つにまとめずに短いままでお見せします」

「一つ目のパートは、音楽とダンスの関係についてのものです。2人の出演者はダンサーであり、また歌も歌い、男性ダンサーはピアノを弾き、女性ダンサーはフルートを演奏します。歌って踊って演奏してアクロバティックな動きもするという挑戦があります」

「二つ目のパートは、両親へのオマージュを捧げた作品となります。5,6年前に父は亡くなりましたが、ミステリアスな人で、深い穴のような知識を持っていました。そのため穴を舞台に作ることができる劇場で上演します。オマージュではあるのですが、作品自体からはそれがオマージュなのかはわからないと思います」

「3つ目は、ヴィヴァルディの曲に合わせた純粋なダンス作品です。ポスター写真にも使われていますが、アフリカの部族からインスピレーションを得た、ニットの衣装をダンサーが着用しています。振付はネオクラシックです」

「4つ目は進化というテーマです。3台のカメラを駆使し、すべてライブ映像で投影し、空間の中でリアルなものとそうでないものが混乱を起こしています。何年か前にビデオのスタッフに依頼して時間をかけてやっと実現できたものです。また、演奏を録音した音に合わせて生で演奏するという趣向も行っています。ダンサーは映像を自分のクローンにして一緒に踊ります」

「最後の作品は、二つのパートに分けられるかもしれません。女性ダンサーは空中で演技を行い、男性ダンサーは床の上にあります」

「そしてこのパートの後半部は日本への旅を語っているものなので、日本での反応がとても気になります。旅に関する作品を作りたいと考えており、2年前に来日した時にダンサーたちに日本の要素を持って帰ってほしいと依頼しました。その記憶を基に作ったのです。日本は好きな国ですが、ミステリアスな国であり続けます。軽やかで愛をこめて面白く作りました。ボサノヴァの音楽を使用しています。日本とボサノヴァは意外な組み合わせに思えるかもしれませんが、表参道を歩いている時にボサノヴァが聞こえてきて、CDを買ったんです。この音楽は日本の想い出と結びついています」


Resize1411

Q。ドゥクフレさんはテクノロジーを駆使し、映像の魔術師として知られていますが、どこまでテクノロジーを使っていますか?

「最近、できるだけ生のものをお届けする方針で、ビデオを使いつつもライブ映像を併用していますし、音楽も最大限生の演奏を使っています。生のダンスや音楽を使うことでたくさんのバイブレーションを届けてお客さんと分かち合いたいと思っています」

「テクノロジーについては研究していますが、人間の身体より映像が目立つようではいけません。バランスをとるためによく見ていますし、機械の性能も良くなっているので、抑えめに使うようにしています。とにかく「生」が重要だと思っています。ダンサーを事前に撮影したものを使うとより美しく大きくなりますが、情報が大きくなりすぎるので、ライブ映像を使うことが重要だと考えています」


Q。「日本にはミステリアスな部分があるとおっしゃっていましたが、どんなところがミステリアスで、作品にどうやってそれを反映させていますか?」

「日本の人々がミステリアスだと感じています。感じたことがあっても直接見せないところがありますね。1996年に「DORA~百万回生きたねこ」を演出し、日本に対するミステリーが深くなり、理解できなかったけど恋に落ちました。

今回は大好きな歌舞伎へのオマージュも捧げています。特に坂東玉三郎を舞台で観た時のことが一番印象的でした。玉三郎が扇子を空中に投げるのですが、扇子の方を一度も見ないので、顎が外れるほど驚きました!今回は、このシーンを再現しますが、扇子を動かすダンサーが必要となりました。玉三郎のオマージュには見えないかもしれません。が、心を動かすものを作ることができたらと思って、空想力を駆使し、たくさんの尊敬の気持ちを込めています」

Resize1412

Q「アメリカのダンスに影響を受けたとおっしゃいましたが、具体的にはどのような作品ですか?」

「アルヴィン・エイリーやマース・カニンガムのダンスを学びました。彼らは短い作品を作る振付家です。そして母がダンス好きだったのですが、特にバレエ・リュスの作品が好きだったんです。バレエ・リュスも短い作品が多かったわけですが、例えば『春の祭典』は40分程度の作品ですがたっぷりとした内容があります」


Q.「今回ドゥクフレさんは舞台に立たれますね。どんなダンスをするのですか?ダンスを踊ることについて語ってください」

「複数のことをする予定です。何か月か前に出演者が亡くなったので代わりに私が踊ることになりました。まず「穴」の部分でソロを踊ります。また日本へのオマージュの作品の中で複数のことをします。日本スペシャルとして、坂東玉三郎にオマージュを捧げ、女役を踊る予定です。日本のキャバレーショーやニューハーフショーにもインスピレーションを得て、サイズ45の大きな靴で、高いヒールを履いて踊りますよ」

「ここ15年間の間でも、ソロを何回か踊っています。踊っている時期と踊らない時期がありましたが、今年、来年とソロを踊る予定になっていますし、踊るのは大好きです。なぜ踊るのが好きかというと、自分が指示を出す側をするので、踊る感覚を忘れないように舞台に立つ必要があるからです。また、舞台に立つことで素晴らしい感覚を経験できます。私にとって舞台に載って観客に会いに行くのがセラピーになっています。感情を美しいものに変換できるんです」


短編集ではありますが、特にコンセプトはなくて、それぞれの短編については異なったモチベーションを持って創作したとのことです。しかし一つ一つのパートがとても興味深く、マジカルな視覚効果やライブの音楽も毎回楽しいので、実際に舞台を観るのが待ちきれません。

【彩の国さいたま芸術劇場公演】

2018年6月29日(金) 19:00 開演
30日(土) 15:00 開演
7月 1日(日) 15:00 開演

※開場は開演の30分前です。
※演出の都合により、開演時間に遅れますとご予約席への案内ができない場合がございます。
 予めご了承ください。

※30日(土)公演終了後、カンパニーDCAメンバーによるポストトークの開催が決定!
 30日(土)公演チケットをお持ちの方はどなたでもご参加いただけます。

上演時間
約1時間30分(途中休憩なし)予定

会場
彩の国さいたま芸術劇場 大ホール

演出・振付
フィリップ・ドゥクフレ

出演
カンパニーDCA

主催
公益財団法人埼玉県芸術文化振興財団

後援
在日フランス大使館、アンスティチュ・フランセ日本

【チケット取扱い】
■SAFチケットセンター
・電話 0570-064-939(彩の国さいたま芸術劇場休館日を除く10:00~19:00)
 ※一部IP電話からは、ご利用いただけません。
・SAFチケットオンライン
https://www.ticket.ne.jp/saf/?_fsi=5XB8apw4

【福岡公演】

7月7・8日
福岡・北九州芸術劇場 中劇場
http://q-geki.jp/events/2018/dca2018/


【びわ湖ホール公演】

7月14・15日
滋賀・滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール 中ホール
https://www.biwako-hall.or.jp/performance/2018/06/08/dcanouvelle-piece-courte1.html

Resize1415



レーゲンスブルグ歌劇場ダンスカンパニー芸術監督/振付家、森優貴さん指導による カンパニー体験ワークショップ

$
0
0

ドイツ・レーゲンスブルグ歌劇場ダンスカンパニー芸術監督/振付家、森優貴氏の直接指導によるカンパニー体験ワークショップが、7/25・26・27の3日間都内で開催されます。

https://dancekitchen.wixsite.com/yukimoriws2018

日本人初となる欧州・公立劇場、ドイツ・レーゲンスブルク歌劇場ダンスカンパニー芸術監督に就任している振付家・森優貴さん。昨年は『Macbeth』公演を東京と神戸で行い、まるでヨーロッパの劇場にいるような、独特の濃密でドラマティックな舞台を作り上げて高い評価を得ました。また、「NHKバレエの饗宴2017」では貞松・浜田バレエ団に「死の島」を提供し、ラフマニノフの交響詩に合わせた重厚で不穏な世界がNHKホールを覆いました。

森優貴さんのインタビュー
https://spice.eplus.jp/articles/134589

『Macbeth』


2016年秋、ドイツの権威ある舞台芸術賞der Faust(ファウスト賞)の振付家部門にノミネートされ、ドイツで20年間ものキャリアを築き、レーゲンスブルク歌劇場の芸術監督も6シーズン務めているという実績の持ち主です。

今回のワークショップでは、その森優貴さんが受講者を直接指導します。ダンスカンパニーでの1日のスケジュールを基に、カンパニーの体験WSとして開催されます。

朝のバレエクラスからはじまり、次のコンテンポラリーのレパートリー・アレジメントクラスでは、カンパニーのリハーサルのように森優貴氏の作品を踊ります。1日3クラスとドイツのカンパニーでの生活を体験できるプログラムです。

​2016年夏非公開で開催し好評を得たワークショップですが、今年は公開ワークショップとして実施します。


【​詳細&Schedule】
2018年7月25日(水)26日(木)27日(金)の3日間

10時〜15時半までの1日3クラス

​・バレエクラス 1クラス (池上直子)
・レパートリー・アレジメントクラス 2クラス(森優貴)

​〜途中休憩あり〜

WS終了後、お茶会〜フィードバックの場も設けられます。森優貴さんに直接お話をしたい方、質問等がある方はぜひご参加ください。
指導者の方の参加もできます。


※長時間は難しい方は、2クラスの受講でも可能です。また、一日のみの参加なども可能。

・バレエクラス+レパートリークラスの2クラスのみ
・レパートリークラス+レパートリークラスの2クラスのみ

<日時>
7月25日 10:00 – 7月27日 15:30
<場所>
バレエスタジオRISE
〒141-0022 東京都品川区東五反田4丁目11−2

申し込み先:
https://dancekitchen.wixsite.com/yukimoriws2018/events/sen-you-guikanpani-ti-yanws

※見学も可能です。(有料)

hakespeare Dreams | Theater Regensburg 森優貴さん振付作品の映像も

海外のバレエ団で活躍したい方、海外カンパニーのスケジュールを体験したい方、海外留学を考えている方、そして森優貴さんのレパートリーを学ぶことで、コンテンポラリー作品を踊る経験をしたい方にとっては、貴重な経験となります。来年以降このようなワークショップが開催されるかは未定なので、ぜひこの機会をご利用ください。

バーミンガムロイヤル・バレエの昇進発表、厚地康雄さんがプリンシパルに

$
0
0

バーミンガムロイヤル・バレエの昇進、入退団が発表されています。

https://www.brb.org.uk/post/joiners-promotions-leavers-201819


Yasuo Atsuji is promoted from First Soloist to Principal. 厚地康雄さんがプリンシパルに昇進


Yvette Knight is promoted from Soloist to First Soloist.

Brandon Lawrence is promoted from Soloist to First Soloist.

Maureya Lebowitz is promoted from Soloist to First Soloist.

Miki Mizutani is promoted from Soloist to First Soloist.  水谷実喜さんがファーストソリストに昇進

Yaoqian Shang is promoted from Soloist to First Soloist.

Karla Doorbar is promoted from First Artist to Soloist.

Max Maslen is promoted from First Artist to Soloist.

Lachlan Monaghan is promoted from First Artist to Soloist.

Aitor Galende is promoted from Artist to First Artist.

Beatrice Parma is promoted from Artist to First Artist.

Brooke Ray is promoted from Artist to First Artist.

Edivaldo Souza da Silva is promoted from Artist to First Artist.

Daria Stanciulescu is promoted from Artist to First Artist.

厚地康雄さんは、直前のキャスト変更によりバーミンガムロイヤル・バレエの来日公演、『眠れる森の美女』で佐久間奈緒さんと3回主演されました。自分の取っていたチケットの日ではなくて残念ですが、地元バーミンガムでも文句なしの活躍ぶりで、見事プリンシパルに。

水谷実喜さんも、同じくバーミンガムロイヤル・バレエの来日公演、兵庫公演でオーロラ役を踊りました。今月28日のバレエ・アステラス2018に出演予定です。


入団者

August Generalli will join as an Artist from Boston Ballet II.

Alexander Yap will join as an Artist from Northern Ballet.

Louis Cohen, graduate of the English National Ballet School, will join as an Artist.

Callum Findlay-White, graduate of the Royal Ballet School, will join as an Artist.

Tori Forsyth-Hecken, graduate of the Royal Ballet School, will join as an Artist.

Isabella Howard, graduate of the Royal Ballet School, will join as an Artist.

Yu Kurihara, graduate of the Royal Ballet School, will join as an Artist. 栗原ゆう

Lennart Steegen, graduate of the Royal Ballet School, will join as an Artist.

Yuki Sugiura, graduate of the Royal Ballet School, will join as an Artist. 杉浦優妃

Eilish Small, graduate of the Australian Ballet School, joined as an Artist earlier in 2018.

Joseph Taylor, graduate of Elmhurst Ballet School, will join as an Apprentice for the 2018/19 season. Joseph is the recipient of the Birmingham Royal Ballet and Elmhurst Ballet School Award for Excellence.

ロイヤル・バレエスクールを卒業した栗原ゆうさん、杉浦優妃さんが入団します。栗原ゆうさんは、7月21日に開催される横浜バレエフェスティバルに出演します。


退団

ともに1995年に入団し、23年間にわたって活躍してきたプリンシパルの佐久間奈緒さんと、ツァオ・チーが退団します。ふたりは素晴らしいパートナーシップを築いてきており、ビントレー振付の『シルヴィア』の初演キャストを務めました。『シルヴィア』ではこのふたりは新国立劇場バレエ団にもゲスト出演しています。ツァオ・チーは、映画『小さな村の小さなダンサ―』に主演。佐久間さんは、近年では夫君の厚地康雄さんとの共演も増えてきていました。


同じくプリンシパルで、今年の来日公演にも出演したジェンナ・ロバーツも退団。またシーズンの途中で、やはりプリンシパルのイアン・マッケイも引退しました。


鈴木ユキオ×新日本フィルハーモニー交響楽団 「すみだサマーコンサート2018」『火の鳥』を踊る 

$
0
0

鈴木ユキオ×新日本フィルハーモニー交響楽団「すみだサマーコンサート2018 -Chance to Play-」が、7月21日に東京・すみだトリフォニーホールで開催されます。
https://www.njp.or.jp/concerts/5096

これは、新日本フィルハーモニー交響楽団の生演奏をバックに、墨田区民(在住・在学・在勤)から公募したダンサー17人と、鈴木ユキオさん、および鈴木さんが選んだプロのダンサー11人が、鈴木さんがストラヴィンスキーの『火の鳥』に振付けたダンスを踊るというもの。

新日本フィルの音楽監督、上岡敏之さんは、ドイツのヴッパータール交響楽団の音楽総監督も務められていました。ヴッパタールといえば、ピナ・バウシュ率いるヴッパタール舞踊団の本拠地。ヴッパタール舞踊団も、地元でダンス未経験の子どもたちとの上演活動を行っています。

先日、この公演の公開リハーサルが行われましたので、取材してきました。

Resize1419_2

公募されて選ばれたダンサーは、下は12歳から、上は50代まで。ダンス経験は様々で、半数位はクラシック・バレエ、フラダンス、ヒップホップ等のダンスの経験者、およそ半数はまったく経験なしとのこと。一人耳が不自由なダンサーもいました。全12回のリハーサルを経て、大編成のオーケストラやプロのダンサーと共に舞台に立ちます。

Resize1421

今回のリハーサルは、全12回のうち7回目。鈴木さん曰く、まったく未経験のダンサーたちはまず振付を覚えるのに時間がかかり苦労していたとのことですが、ほぼ毎週末のリハーサルを経て、振付もしっかり入り、動きもスムーズで、ダイナミックなこの音楽に乗せた力強い踊りを見せていました。人数が多いので、群舞のフォーメーションの変化も多々あります。ところどころ止めて動きを確認したり修正が入るものの、通し稽古もできそうな雰囲気です。鈴木さんの熱のこもった指導は客席からも感じられました。

Resize1424

最年少の12歳のダンサーは、クラシック・バレエを学んでいるけどコンテンポラリーは初めてとのこと。ユキオさんの感じていることを表現したい、一日3時間のリハーサルの内容が濃くてとても新鮮だと思いを語ってくれました。

Resize1427

ルーツである舞踏の影響もありながら、とても切れ味鋭く力強い作品を創作することで定評のある鈴木ユキオさんですが、既存の音楽をそのまま使うのはほとんど初めての試みとのこと。鈴木さんは今までも、小学校などでのワークショップで、ダンス未経験者に振付指導を行う経験はありましたが、3か月のリハーサル期間でじっくりと取り組み、様々なバックグラウンドのある人たちに振付けるのはとても面白いことであると共に、チャレンジでもあるそう。

Resize1439

ダンス経験のない人に振付ける場合でも、鈴木さん独自の持ち味の部分が入るように、振付は工夫しているとのこと。自身やプロのダンサーに振付けるよりは単純な振りだけど、ダンスになる部分があり、各個人の特徴が伝わるような作品に仕上げたそうです。『火の鳥』は変拍子も入った難しい曲で、オーケストラも大編成、音楽の強さに負けないような作品にするのはハードルが高いわけですが、音楽に負けない強い情熱は、リハーサルからも伝わってきました。ちょうどこれくらいからスイッチが入り、公開リハーサルという形で、外部の人の目が入ることも緊張感を感じさせて良い経験になるそう。

Resize1433

鈴木ユキオさんは、ダンサーとしても非常に魅力的で、独特の色気が漂い、しなやかでシャープなムーブメント、そして優れた音楽性の持ち主。(余談ですがうちの5歳男児も、昨年彼の踊りを観てから大ファンになり、よく動画を観ています) この作品でも鈴木さんのソロがあり、また同時上演の「バッハ: 管弦楽組曲第 3 番 ニ長調」は彼を含めたプロダンサーのみの出演。ここでプロのダンサーたちが本気のところを見せることで、区民ダンサーたちにも感じるところがあるといいし、と思って取り組まれるそうです。

Resize1436

すみだトリフォニーという大空間で、大きな編成の生オーケストラをバックに踊られる『火の鳥』。オーケストラとダンスのエネルギーを感じたら、ダンスを観たことがないお客さんにもきっと響くはず、今までコンサートホールに足を運んでこなかった方もぜひ、観に、聴きに来てほしいとのことでした。

数々の名作バレエが振付けられてきたストラヴィンスキーの『火の鳥』。一味違った、でも初めての人でも楽しめる熱い舞台に出会えるはずです。これが恒例化して、ここからダンサーが育っていけば素敵ですよね。

●日時・会場
2018年7月21日(土)14:00 開演 すみだトリフォニーホール

●指揮
原田慶太楼  Keitaro Harada, conductor

●振付・演出・出演

鈴木ユキオ Yukio Suzuki, coreographer, director, dancer


●出演

安次嶺菜緒・赤木はるか・竹内英明・山田暁・町田妙子・田花遥・宮脇有紀・田端春花・小谷葉月・鈴木伽実・栗朱音

すみだ区民ダンサー* Sumida dancers*

秋葉 美香/秋元 美智子/後濱 龍太/宇田川 由美/内山 陽瀬/江森 美輝/奥住 風音/貞森 裕児/佐藤 咲子/田村 多恵子/戸島 久美絵/登美 森歌/豊川 弘恵/中島 優/波多 順子/疋田 博美/前田 麻里

●プログラム
J.S. バッハ: 管弦楽組曲第 3 番 ニ長調 BWV1068 J.S. Bach: Overture (Suite) No. 3 in D major, BWV1068
ストラヴィンスキー:バレエ音楽『火の鳥』 (1910年原典版) * Stravinsky: The Firebird (original 1910 version)*

<チケット>

新日本フィル・チケットボックス
TEL.03-5610-3815(平日:10-18時/土:10-15時/日祝:休)、FAX.03-5610-3828(24時間受付)

新日本フィル・チケットオンライン

トリフォニーホールチケットセンター
TEL.03-5608-1212 (10-18時<窓口営業時間:11-18時>/土日休まず営業)

e+(イープラス)
http://eplus.jp/njp/
※座席選択可

チケットぴあ
Pコード : 114-806
TEL.0570-02-9999
http://pia.jp/t/njp/

ローソンチケット
Lコード : 32523
TEL.0570-000-407(オペレーター対応10:00~20:00)
TEL.0570-084-003(自動音声24時間)
http://l-tike.com/

ローソン店頭Loppi

※座席選択可

カンフェティチケットセンター
0120-240-540(オペレーター対応、通話料無料)
http://confetti-web.com/(手数料無料)


ロイヤル・バレエの昇進発表、マシュー・ボールがプリンシパルに、金子扶生さん他がファーストソリストに昇進

$
0
0

英国ロイヤル・バレエの昇進が発表されました。

http://www.roh.org.uk/news/the-royal-ballet-announces-promotions-for-2018-19-season

マシュー・ボールがプリンシパルに昇進しました。

2013年に入団し、まだ24歳という若さ。「ジゼル」のアルブレヒト、「眠れる森の美女」のフロリムント王子、「白鳥の湖」のジークフリート王子、「くるみ割り人形」の金平糖の王子、「マルグリットとアルマン」のアルマン、「ロミオとジュリエット」のロミオ役など多くの主役をすでに踊っています。長身で美しい容姿、次世代のスター候補です。最近では、デヴィッド・ホールバーグとナタリア・オシポワが主演する予定の「ジゼル」でホールバーグが怪我をしたため、自宅より呼び出され、急きょ2幕より代役としてアルブレヒト役を踊りました。

こちらのTimes紙の記事で、ケヴィン・オヘアは、マシュー・ボールの生まれつきの芸術性、全ての役柄への愛、そしてテクニックの向上を称え、プリンシパルにふさわしいと確信したと語っています。
https://www.thetimes.co.uk/article/matthew-ball-s-taxi-ride-to-royal-ballet-history-wv529vvz6

マシュー・ボールは今年8月30日からの「ロイヤル・エレガンスの夕べ」で来日します。また、年末にロンドンのサドラーズ・ウェルズ劇場にて、マシュー・ボーンの「白鳥の湖」のザ・スワン、ザ・ストレンジャー役としてゲスト出演します。


金子扶生さん、マヤラ・マグリ、ティアニー・ヒープ、ウィリアム・ブレイスウェルがファーストソリストに昇進します。金子扶生さんは、クリストファー・ウィールドン振付の「冬物語」のハーマイオニー役で主演して高い評価を得ました。長い間怪我に泣いた後の見事な復活です。ウィリアム・ブレイスウェルは、昨年バーミンガム・ロイヤル・バレエより移籍。長身の美しいダンサーです。

カルヴィン・リチャードソンがソリストに、テオ・デュブロイルとジョセフ・シセンスがファースト・アーティストに昇進します。ジョセフ・シセンスも、「ロイヤル・エレガンスの夕べ」で来日予定です。


入団者としては、昨年ローザンヌ国際バレエコンクールでスカラシップを獲得して研修生として在籍していたStanisław Węgrzyn,が正式入団。

また、研修プログラムAud Jebsen Young Dancersで研修生だった前田紗江さん、 Nadia Mullova-Barley, Joonhyuk Jun, Joshua Junker とAiden O’Brienも正式に入団します。

Aud Jebsen Young Dancersの研修生として入団する若手ダンサーの名前はここではまだ発表されていませんが、ロイヤル・バレエ・スクールの卒業生の就職先として、数人のダンサー名が研修生として入団することが学校側からは発表されています。それによると、ローザンヌ国際バレエコンクールでスカラシップを獲得した中尾太亮さんは、研修生として入団するとのことです。

退団者の名前もまだ発表されていません。

第29回〈バレエの祭典〉ラインナップ

$
0
0

第29回〈バレエの祭典〉ラインナップが発表されています。

https://www.nbs.or.jp/saiten/


1 2019年 3月 東京バレエ団 「海賊」初演 【1演目】
2 2019年 6月 英国ロイヤル・バレエ団 【2演目】「ドン・キホーテ」全幕、〈ガラ〉
3 2019年 7-8月 <フェリ、ボッレ・アンド・フレンズ> 【2演目】
4 2019年 10月 勅使川原三郎 新作 ほか 【1演目】 出演:東京バレエ団
5 2020年 2-3月 パリ・オペラ座バレエ団 【2演目】「ライモンダ」全幕、ほか全幕バレエ1作品


東京バレエ団の「海賊」初演はイングリッシュ・ナショナル・バレエと同じアンナ・マリー・ホームズ版だそうです。
また、勅使川原三郎さんの新作というのはとても興味をそそります。2016年のあいちトリエンナーレで上演された勅使川原さん演出の『魔笛』に、東京バレエ団のダンサーたちが出演したことから生まれた縁のようですね。

来日公演は、英国ロイヤル・バレエの「ドン・キホーテ」とガラ。ドン・キホーテはカルロス・アコスタ版です。ガラは、せっかくだったらミックスプロ形式だと嬉しいですね。

パリ・オペラ座バレエの『ライモンダ』は嬉しいですね。2007年の年末にガルニエで上演されて以来、上演されていない演目ですが、旧ブロダクションは経年劣化のために破棄されたそうで、新しくプロダクションを作り直すのでしょうか。2019-2020シーズンには本拠地で上演されるということなんでしょうね。

もう2020年の予定だなんて鬼が笑いそうですが、いずれにしても先に楽しみが待っているのは、嬉しいことです。

会員券は、7月20日(金)より募集開始とのことです。良いお席を優先的に取りたい方にとっては、要チェックですね。

英国ロイヤルバレエ「ドン・キホーテ」(作曲:ミンクス)[Blu-ray]英国ロイヤルバレエ「ドン・キホーテ」(作曲:ミンクス)[Blu-ray]

OPUS ARTE 2014-07-30
売り上げランキング : 143395

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

伊藤郁女「私は言葉を信じないので踊る」7/21・22彩の国さいたま芸術劇場ほかで公演

$
0
0

彩の国さいたま芸術劇場にて、振付家・ダンサーの伊藤郁女さんの「私は言葉を信じないので踊る」が7月21日、22日に上演されます。

http://www.saf.or.jp/stages/detail/5156

先日来日公演を行った、フランスの振付家フィリップ・ドゥクフレが日本で創作し、世界中で上演された作品『IRIS』をきっかけに渡欧。その後もアンジュラン・プレルジョカージュ、ジェイムズ・ティエレ(チャップリンの孫)、シディ・ラルビ・シェルカウイ、アラン・プラテルなど、世界の名だたる振付家たちにその才能を認められ、ヨーロッパのダンスシーンのなかで意欲的な活動を展開するダンサー・振付家 伊藤郁女(かおり)。

Kaori_ito_c_gregory_batardon4s
(c)gregory batardon

現在、パリの3つの市立劇場でレジデンス・アーティストの契約をしているなど、その勢いは飛ぶ鳥を落とすほどです。2015年には、フランス政府より芸術文化勲章「シュヴァリエ」を受章しています。


(c)gregory batardon

『私は言葉を信じないので踊る』は、2015 年の初演以来これまで 40 都市以上で上演された、娘である伊藤郁女が彫刻家の実父とのユニークな関係を綴った話題作です。

舞台上には娘と父、ただ二人。「どうして?」「なぜ?」と、父親におびただしい数の質問を投げかけ、踊る娘は、言葉を信じていないと言う。
「どうして煙草を吸うの?」「なぜ私の友達を嫌うの?」「私が小さかった頃、なぜギリシアの音楽を聴いていたの?」「ステージ・デザイナーの仕事をしなくなったのはどうして?」「娘を誇りに思う?」「どうして弟の批判をするの?」
あるときは無垢な少女のように、あるときは父親を責めるかのように必死に問いかけ続ける娘の一方で、一見気難しそうに見える父親は飄々として、どこかユーモラスな空気を醸し出す-。

Kaori_ito_je_danse_cgregory_batardo

伊藤郁女は制作意図を次のように語る。
「この作品は父と娘の関係を扱うものです。失ってしまったなにかを取り戻すために、父との関係をもう一度築きたいと思ったのです。芸術的でもあり人間的でもある、一つの出会い。ヨーロッパと日本という何千㎞も離れた所で生きる2人の、そしてある意味文化的な隔たりで離れてしまった2人が再会する物語です。」

Kaori_ito_je_danse_cgregory_batar_2
(c)gregory batardon

フランスを拠点に精力的に作品を発表してきた伊藤郁女の作品中でも特に高い評価を受けている本作品。海外で活躍する日本人若手クリエイターの意欲的な作品にどうぞご期待ください。


なお、伊藤郁女さんはKAAT(神奈川芸術劇場)にて、森山未來さんとの新作デュオ「Is it worth to save us?」に出演し、演出、振付(森山さんとの共同振付)を手掛けます。
http://www.kaat.jp/detail?id=35598

森山未來さんからスペシャルメッセージ

伊藤郁女『私は言葉を信じないので踊る』ビデオメッセージ

そのスケールで日本からはみ出したダンサー 伊藤郁女インタビュー
https://www.cinra.net/interview/201409-itokaori

日時
2018年7月21日(土)15:00開演
     7月22日(日)15:00開演

※開場は開演の13分前(変更となりました。何卒ご了承ください。)
※演出の都合により、開演時間に遅れますと公演中の入場を制限させていただくことが
 あります。また再入場できない場合がありますので予めご了承ください。

上演時間
約1時間(休憩なし)

会場
彩の国さいたま芸術劇場 小ホール

テキスト・演出・振付
伊藤郁女

出演
伊藤郁女(娘)、伊藤博史(父)

舞台美術デザイン
伊藤博史

主催
公益財団法人埼玉県芸術文化振興財団

託児サービス あり

<その他の公演>
7/27(金)〜28(土) 豊橋 穂の国とよはし芸術劇場 アートスペース
8/4(土)〜5日(日) 金沢 金沢21世紀美術館 シアター21

料金
(税込)
【全席指定】
一般 4,000円 U-25* 2,000円
メンバーズ 3,600円


【チケット取扱い】

■SAFチケットセンター
・電話
 0570-064-939(彩の国さいたま芸術劇場休館日を除く10:00~19:00)
 ※一部携帯電話、PHS、IP電話からは、ご利用いただけません。

・SAFチケットオンライン
 ご購入はこちら
 ※初めてご利用になる方は利用登録(無料)が必要です。

■窓口 
・彩の国さいたま芸術劇場(休館日を除く10:00~19:00) アクセス
・埼玉会館(休館日を除く10:00~19:00) アクセス

■プレイガイド
・チケットぴあ http://t.pia.jp

 0570-02-9999(音声自動認識/Pコード:486-211)
 ぴあ店頭、セブン-イレブン、サークルKサンクス


【お問い合わせ先】
SAFチケットセンター 0570-064-939(彩の国さいたま芸術劇場休館日を除く10:00~19:00)

7/20 NHK BS「美の壺」に新国立劇場バレエ団 小野絢子&福岡雄大が出演

$
0
0

7月20日金曜 NHK BSプレミアム 午後7時30分~ 午後8時00分

「美の壺」に新国立劇場バレエ団の小野絢子さん、福岡雄大さんが出演します。
http://www4.nhk.or.jp/tsubo/ 

オーケストラの演奏に合わせ、踊りやマイムと呼ばれるしぐさで、物語を表現するバレエ。トップダンサーが語る、それぞれのテクニックの見どころを紹介!女性を支える男性ダンサーの思いとは?日本を代表する芸術監督のリハーサルに密着し、歴史とともに変わってきた表現に迫る!ダンサーの足の形や癖に合わせたトウシューズのこだわりとは?あらゆる動きに対応するバレエ衣装、驚きの性能とは?

今年ゴールデンウィークの「白鳥の湖」の時に収録されていた舞台映像も登場するようです。


ヴァルナ国際バレエコンクール2018 3rdラウンド(決勝)進出者

$
0
0

ブルガリアのヴァルナで、世界三大バレエコンクールの一つであるヴァルナ国際バレエコンクールが7月15日より開催されています。

https://varna-ibc.org/

出場者は短期間にたくさんの作品を踊らなくてはならなくて、ハードなコンクールです。

1stラウンドでは規定のヴァリエーション、
2ndラウンドでは、19世紀の古典のパ・ド・ドゥもしくはヴァリエーション2つと、初演より5年以内の現代作品を一つ、
3rdラウンドでは、2ndラウンドで踊ったものと別の、20世紀以降に振付けられた古典作品ののパ・ド・ドゥもしくはヴァリエーション2つと、初演より10年以内の現代作品を一つ。

ソロで出場する場合には少なくとも6作品+規定作品を用意していかなければなりません。

今年の審査委員長はウラジーミル・ワシーリエフ、審査員にはエルダー・アリエフ、ロイパ・アラウホ、エリック・ヴ=アン、ラドゥ・パクリタル(振付家)、そして日本から、バレエ・シャンブルウエストの今村博明さんなどがいます。

決勝(3rdラウンド)の出場者が発表されています。

https://www.facebook.com/varnaibc/?hc_ref=ARRG9t1saxjdTkYYqgFrGzXw2kha1nm7eqycbUQNI3diwVx1te-0A4nKsmVwm-qwfNU&fref=nf

日本からは、

<ジュニア部門>15歳から19歳

五島温大(Haruto Goto)さん ベルリン国立バレエ学校

井関エレナ(Elena Iseki)さん ベルリン国立バレエ学校

大森一樹(Itsuki Omori)さん 京都バレエ専門学校→ポルトガル国立リスボンバレエ学校


<シニア部門>26歳以下

高森美結(Miyu Takamori)さん ハンガリー国立バレエ

寺田智羽(Tomoha Terada)さん エカテリンブルグ歌劇場バレエ

の5人が決勝進出しています。


また、パリ・オペラ座バレエの注目の新星、ビアンカ・スクーダモア(ニュージーランド出身、現在コリフェ)、そしてフランチェスコ・ミュラ(イタリア出身、現在コリフェ)、Chun Wing LAM(香港出身、現在カドリーユ、中国人初のオペラ座団員)とパリ・オペラ座バレエ勢が3人、決勝に進出しています。

ヴァルナ国際バレエコンクールのFacebookでは、1stラウンド、2ndラウンドのコンクール動画が配信されています。ライブ中継もされていますが、後日録画での視聴も可能です。

3rdラウンドは7/26~27に行われます。

ダンス・コンサート Manuel Legris 『Stars in Blue』 BALLET MUSIC 2019年3月

$
0
0

マニュエル・ルグリと世界最高峰のバレエダンサー&音楽家
煌めくスターたちによる華麗なる饗宴、

ダンス・コンサート Manuel Legris 『Stars in Blue』 BALLET & MUSIC

2019年3月に全国4か所で開催されます。

http://www.aac.pref.aichi.jp/gekijyo/syusai2018/detail/190317_dance-c/

特設サイト
http://danceconcert.jp/

Stars_in_blue

パリ・オペラ座バレエ団のエトワールを経て、現在ウィーン国立バレエ団の芸術監督を務めるマニュエル・ルグリ。彼の信頼厚い今をときめくバレエダンサーたちが、古典からコンテンポラリー作品まで、最高のパフォーマンスを繰り広げる!
国内外で活躍中の日本人音楽家たちのライブ演奏と共におくる、奇跡のバレエ&コンサートです。

マニュエル・ルグリとオルガ・スミルノワの共演する新作など、古典の演目から現代作品までのプログラムが予定されています。

_cdavid_elofer
(c)David Elofer

_c

■公演詳細
<日程・会場>

2019年
3月8日(金)/ 9日(土)東京芸術劇場コンサートホール
3月11日(月)大阪 ザ・シンフォニーホール
3月14日(木)メディキット県民文化センター(宮崎県立芸術劇場)
3月17日(日)愛知県芸術劇場コンサートホール

<出演アーティスト>
ダンサー:
 マニュエル・ルグリ (ウィーン国立バレエ団芸術監督)
 オルガ・スミルノワ (ボリショイ・バレエ プリンシパル)
 セミョーン・チュージン (ボリショイ・バレエ プリンシパル)
 木本 全優 (ウィーン国立バレエ団 プリンシパル)
音楽家:
 三浦文彰(ヴァイオリン)
 田村響(ピアノ)

チケット発売 2018年10月下旬

企画・制作・主催 愛知県芸術劇場

企画協力 ベルチェ・アソシエイツ


先日のウィーン国立バレエのガラでも健在ぶりを見せてくれたマニュエル・ルグリに加えて、この上なく優美で心に響くバレエを見せてくれる、オルガ・スミルノワとセミョーン・チュージンの黄金コンビが出演し、さらに日本が誇る、美しいプロポーションと端正な踊りの木本全優さん、人気若手ヴァイオリニストの三浦文彰さんという、本当に豪華な組み合わせの公演です。
全国4か所で公演を行ってくれるのも嬉しいですね。

2019年7月 エイフマン・バレエ 来日決定

$
0
0

振付家のボリス・エイフマン率いる、エイフマン・バレエが2019年7月に来日することが発表されました。

https://www.japanarts.co.jp/news/news.php?id=3436

来日期間:2019年7月18日(木)~7月21日(日) 会場:東京文化会館
芸術監督・振付:ボリス・エイフマン


2010年、2012年に新国立劇場バレエ団でも上演された傑作、トルストイ原作の「アンナ・カレーニナ」と、彫刻家ロダンと恋人カミーユ・クローデルの愛を描いた「ロダン」の2作品が上演される予定です。

エイフマン・バレエは、ロシアには珍しいプライベートカンパニーで、しかもボリス・エイフマンが振付けた作品のみを上演するという異色のバレエ団です。本拠地はサンクトペテルブルグのアレクサンドリンスキー劇場ですが、北米、ヨーロッパなど海外でのツアー公演を長期にわたって行っており、特に北米では人気があります。本拠地を不在にすることも多いようです。

初来日は1990年。最後に来日したのは1998年とのことなので、21年ぶりのこととなります。


ボリス・エイフマンの振付作品は、前述の「アンナ・カレーニナ」の他、ベルリン国立バレエの来日公演では「チャイコフスキー」がウラジーミル・マラーホフ主演で踊られました。最近では、ウィーン国立バレエの来日公演「ヌレエフ・ガラ」で「赤いジゼル」のパ・ド・ドゥが踊られています。

エイフマンの作品の多くは、「アンナ・カレーニナ」、「カラマーゾフの兄弟」「オネーギン」などロシアの文学作品に題材をとった物語バレエです。クラシック・バレエの技術を用いて、ダイナミックなリフトなどを多用しつつ登場人物の心理を描くという作風。ダンサーの多くはワガノワ・バレエ・アカデミー出身、身体能力に優れ、長身で美しいダンサーが揃っています。

ロシア以外での公演が多いにも関わらず、またほかのバレエ団によってエイフマンの作品が紹介されていたにもかからわず、エイフマン・バレエを観る機会が21年間もなかったので、まさに待ちに待った来日公演と言えます。

待望の来日は、今秋10月に詳細発表予定とのことです。楽しみですね。


ボリス・エイフマンに聞く
https://jp.rbth.com/arts/2015/09/18/425799

ヴァルナ国際バレエコンクール、五島さん、井関さん、大森さん、高森さん入賞

$
0
0

ブルガリア東部のヴァルナで開かれていた世界三大バレエコンクールの一つ、ヴァルナ国際バレエコンクールの授賞式が29日夜(日本時間30日未明)に行われ、

ジュニア男性部門 五島温大さん (ベルリン国立バレエ学校)が2位、
            大森一樹さん (リスボン国立コンセルバトワール)が3位
ジュニア女性部門 井関エレナさん (ベルリン国立バレエ学校)が3位
シニア女性部門 高森美結さん (ハンガリー国立バレエ)が3位

に輝きました。

ここに3rdラウンドの舞台の写真がたくさんアップされています。

大森一樹さんは「パリの炎」と「海賊」のランケデムのソロ、五島さんは井関さんと「ドン・キホーテ」、高森さんはハンガリー国立バレエのAndrás Rónaiとやはり「ドン・キホーテ」を踊りました。

日本人最高は2位 ジュニア部門 バルナ国際バレエ
https://digital.asahi.com/articles/ASL7Y7HS9L7YUHBI025.html?rm=434

 《審査員を務めた今村博明さんの話》バルナ国際は歴史が古く、ローザンヌのような若手の登竜門とは違ってプロが対象のコンクール。多数のレパートリーが求められる上、野外で開かれるため天候にも左右され、体力と強い精神力が必要だ。

 前回はシニア、ジュニア合わせて6人が入賞し、今回も4人が入賞したのは、プロに近いレベルの層が厚くなってきたからではないか。多くが10代初めで海外へ出て、経験を積むんでいる影響もあるだろう。

過酷なヴァルナ国際バレエコンクールで入賞された皆さん、快挙です。


全体の結果です。(国名は国籍ではなく、所属しているバレエ団や学校がある国となっていることがあります)

<ジュニア>

ヴァルナ賞 Antonio Casalinho (ポルトガル)

女性1位 Siyi Li (中国)
女性2位 Bianca Scudamore (フランス)パリ・オペラ座バレエ
男性2位 五島温大 (ドイツ)
女性3位 井関エレナ (ドイツ)
男性3位 大森一樹 (ポルトガル)

<シニア>

女性1位 Yuan zhe zi Xuan (カナダ) Jessica Xuan、オランダ国立バレエ
男性1位 Sinuo Chang (中国)
女性2位  Katherine Barkman (米国) バレエ・マニラ
女性3位 Sofia Tsutskova (ブルガリア)
女性3位  高森美結 (ハンガリー) ハンガリー国立バレエ
男性3位 Francesco Mura (フランス) パリ・オペラ座バレエ

芸術性の高い出場者に贈られる特別賞
Chun Wing Lam - (フランス)(パリ・オペラ座バレエ)

若い才能に贈られるEmil Dimitrov特別賞
Antonio Casalino (ポルトガル)


パリ・オペラ座バレエでとても期待されているオーストラリア出身の新星ビアンカ・スクーダモアがジュニア2位、そしてフランチェスコ・ミュラもシニア3位に入賞しました。

• Medora and her slave •

Bianca Scudamoreさん(@bianca.scudamore)がシェアした投稿 -

そして1位のダンサーがすべて中国系であることにも注目です。

シニア女性1位のJessica Xuanの演技(動画)

世界バレエ・フェスティバル全幕プロ「ドン・キホーテ」が9月30日にテレビ朝日チャンネル2で放映

$
0
0

世界バレエ・フェスティバルが始まりましたね。これから2週間のバレエのお祭り、世界中のスターを観ることができて楽しい毎日となります。

7月27日には、全幕特別プロでミリアム・ウルド=ブラムとマチアス・エイマン主演、東京バレエ団の『ドン・キホーテ』公演がありました。

私も観に行ったのですが、ゲストの二人が早くから来日してリハーサルに参加していたためか、とてもよく東京バレエ団に馴染んでいました。
ミリアム・ウルド=ブラムは愛らしく少しだけ色っぽいキトリで、上半身の美しさ、特にポール・ド・ブラやエポールマンが絶品でした。ドルシネア役を踊った時には、まるでお姫様のようで、ふわっとしたグランジュッテ、柔らかい腕使いや着地も素敵でした。マチアス・エイマンは、足先がとにかく美しくて一つ一つのパがくっきりと見えていました。3幕のグラン・パ・ド・ドゥで見せた軽やかな超絶技巧、特にトゥール・アン・レールしながらバットマンするようなテクニックが鮮やかでした。そして何より、パリ・オペラ座でもよく組んでいるペアならではの、息がぴったり合っていて、しっかりとドラマを作ってくれていたのが良かったです。

東京バレエ団のこのプロダクションは、カンパニーにとても合っていて、テンポもよく、街の賑やかな雰囲気もよく出ていました。男性ダンサーも長身で見栄えが良い人が増えています。妖艶でダイナミックなメルセデスの奈良さん、きびきびした動きで軽やかなキューピッドの足立さんが特に光っていました。野営地でのジプシーの群舞もとても迫力がありました。またエレガントさを持っている木村和夫さんのドン・キホーテが素敵でした。

さて、この楽しかった「ドン・キホーテ」の公演がテレビ放映されます。

http://www.tv-asahi.co.jp/ch/contents/variety/0288/

CSのテレビ朝日チャンネル2で、9月30日(日)午後2:00~4:30から

ノーカットでの放映で、舞台裏映像なども観られるそうです。これはとても楽しみですね。

***
さらに、今後のラインナップとして、

英国ロイヤルバレエ団選りすぐりのスターダンサーが勢揃いし、英国バレエ最高峰の舞台をお届けする「ロイヤルエレガンスの夕べ」
英国ロイヤルバレエ団プリンシパル、平野亮一が主役を務めた「冬物語」(2018)、
高田茜が出演したアシュトン・トリプルビル「真夏の夜の夢/シンフォニック・ヴァリエーションズ/マルグリットとアルマン」(2017)

をこの秋放送するとのことです。


放映リクエストも受け付けているようですよ。
http://www.tv-asahi.co.jp/ch/contact/

Dance Lab@象の鼻テラス トークイベント「ダンサー、言葉で踊る ~」9月3日開催

$
0
0

9月3 日(月) に、横浜の象の鼻テラスにおいて、

Dance Lab@象の鼻テラス
ダンサー、言葉で踊る 〜Socially Engaged Danceをめざして〜

http://taci.dance/dance-lab/

というイベントが開催されます。

ダンスという言葉に頼らない表現を、ダンサー自ら言葉に置き換えてみると・・・
グローバルに活躍するダンサーたちが、彼らの最もよく知る振付家について、分析・解説し言語化します。取り上げる振付家は、モーリス・ベジャール、マッツ・エック、イリ・キリアン、ウィリアム・フォーサイス、クリスタル・パイト、シディ・ラルビ・シェルカウイ。デモンストレーションも交えた、ダンス観賞の視野を広げる貴重なダンス談義です。

TALK GUEST

島地保武、那須野圭右、湯浅永麻、鳴海令那

CURATOR
小㞍健太

FACILITATOR
唐津絵理

DATE

2018年9月3日(月)18:00〜19:30
*19:30〜交流会あり

PLACE
象の鼻テラス(横浜市中区海岸通1丁目)

CHARGE

参加費無料(前日までの予約で1ドリンク付き)
*当日参加OK


日本のダンス環境を考えることを目的としたプロジェクト、それが「Dance Lab」です。

昨今、街やメディアには様々なダンスが溢れ、注目されているようにも思えますが、舞台芸術としてのダンスの環境を考えると、プロフェッショナルな教育機関や専用劇場もなく、アーティストがプロフェッショナルとして自立することが難しい状況にあります。

そこで、日本のダンス環境をより良いものにしていくために、「Dance Lab」では長期的な視点に立って、アーティスト、観客、制作者の誰もが参加することのできる多様なプログラムを開催し、共に考え、話し合い、実践を試み場をつくっていきます。


第1回「Dance Lab」について

ダンスは言語ではなく身体を通じて表現する芸術です。そのため、演劇や美術などの他の分野の芸術と比べると、創作過程で言葉によるコミュニケーションをとる機会は少ないかもしれません。しかし、分野を問わずその環境をつくるマネージメントとなると言葉は不可欠です。

そこで、第1回「Dance Lab」では、「ダンサーが自分の言葉で語る機会を作る」ことから始めます。国内外にてグローバルに活躍する日本人ダンサー5名が参加、彼らの最もよく知る振付家について言語化(分析・解説)するトークイベントを実施します。取り上げる振付家は、巨匠であるモーリス・ベジャール、マッツ・エック、イリ・キリアン、ウィリアム・フォーサイス、そして新鋭のクリスタル・パイト、シディ・ラルビ・シェルカウイ。

18:00 からスタートする第1部では、映像を交えながらそれぞれの振付家について解説し、その後の第2部では、
海外の振付家の作品についても造詣の深いプロデューサーの唐津絵理氏を迎え、座談会形式で振付家に関する理解を深めていきます。

また、作品のワンフレーズを踊ってみる等のデモンストレーションも用意していますので、ダンスを「聞いて」「見て」楽しんでいただけるトークイベントです。


第1部
ダンサーによる振付家紹介

これまで世界的な振付家と仕事を共にしてきたゲストダンサーたちが、各振付家の特徴や影響を受けたことなど、映像を交えながら紹介し、ダンサーの視点からの分析に挑戦します。

紹介する振付家:
モーリス・ベジャール(那須野圭右)、ウィリアム・フォーサイス(島地保武)、
イリ・キリアン(小㞍健太)、マッツ・エック/シディ・ラルビ・シェルカウイ(湯浅永麻)、
クリスタル・パイト(鳴海令奈)


第2部
座談会(デモンストレーションあり)

振付家の動きの特徴や思想などを身体も用いながら比較し、それぞれのダンスへの理解を深めます。ファシリテーターに愛知県芸術劇場シニアプロデューサーの唐津絵理を迎え、質疑応答形式でトークをおこないます。


第3部
19:30〜20:30 交流会

横浜の夜景を眺めながら、ドリンク片手にダンス談義に花を咲かせましょう。
どなたでもご参加いただけます。

第1回目となる「Dance Lab」では、国内外の多様な現場経験を持つダンサー・振付家の小㞍健太氏がキュレーターを担い、企画の内容、出演ダンサーの選定などのキュレーションを行います。

ダンサーである私がキュレーターとして企画から携わることのできる機会をいただき、私にとって新たな活動に向けた一歩を踏み出すきっけとなりました。ダンサーという職業がもっと人々と関わり、理解を得られ、文化として根付いていけるように、まずはダンサーである私にできる「現場(ダンサー)の声を多くの方に届ける」その機会と場をつくりたいと考えました。
グローバルに活躍する日本人ダンサーをゲストに迎え、「私たちダンサーとは何者なのか。どんな活動をしているのか。振付家とはどういう者なのか。」などをダンサーが言葉を使って紹介することに挑戦します。ダンサー自身がまずは言語でも表現できるようになるのは大きな課題です。私たちダンサーもアクションを起こしていきます。このことが社会とダンサーを繋ぐきっかけになればと思っています。

Dance Lab第1回キュレーター/ダンサー・振付家 小㞍健太

+「Dance Lab」とは+
日本のダンス環境を考えることを目的としたプロジェクトです。アーティスト、観客、制作者の誰もが参加することのできる
多様なプログラムを開催し、これからの日本におけるダンス環境を共に考えていく場を創造します。


主催

Dance Lab実行委員会

共催

横浜アーツフェスティバル実行委員会、象の鼻テラス、横浜赤レンガ倉庫1号館(公益財団法人横浜市芸術文化振興財団)

お申込みはこちらまで
http://taci.dance/dance-lab/

独占取材、世界バレエフェスティバル。アレッサンドラ・フェリの魅せる世界。

$
0
0

猛暑の中、連日熱演が繰り広げられている3年に一度のバレエの祭典、世界バレエフェスティバル。


その世界バレエフェスティバルに12年ぶりに出演しているのが、奇跡の復活を遂げたアレッサンドラ・フェリです。Aプロでは、クリストファー・ウィールドン振付『アフター・ザ・レイン』をマルセロ・ゴメスと踊り、変わらぬ美しい脚としなやかな背中、深みを増した表現、慈愛に満ちた存在感で大きな感動を届けてくれました。

このたび、バレエフェスの合間を縫ってアレッサンドラ・フェリの取材をVOGUE JAPANで行い、インタビューをさせていただきました。

https://www.vogue.co.jp/lifestyle/culture/2018-08-08-2/

1985年、21歳の時に世界バレエフェスティバルに初出演したフェリは、様々な思い出を語ってくださっています。また、55歳のバレリーナとして踊り続けること、自分の年齢に誇りを持ち芸術家として進化し続けること、今回の世界バレエフェスティバルで踊る『ウルフ・ワークス』についても、穏やかな口調で語っていました。年齢を重ねた女性の美しさ、フェリの凛とした生き方に触れて夢のような体験でした。長年大好きだったフェリのお話を伺えて幸せでした。

井上ユミコさんによる美しい写真もお楽しみください。(ご覧のように、フェリはメイクは非常に薄くてほとんど素顔での撮影でしたが、しわを隠そうともしないその姿も非常に美しいです)

世界バレエフェスティバルのBプロは今日から開催されています。あと4公演ありますし、チケットもまだ買えるようなので、ぜひ生ける伝説、アレッサンドラ・フェリのパフォーマンスをご覧になってくださいね。

https://www.nbs.or.jp/stages/2018/wbf/index.html


Manuel Legris 『Stars in Blue』 BALLET MUSIC 演目一部発表

$
0
0

マニュエル・ルグリ率いる海外のトップダンサーと、国際的に活躍する日本の音楽家の夢の饗宴。
ライブ演奏でお届けする奇跡のバレエコンサート『Stars in Blue』 、
一部の演目と愛知公演の概要が発表されました。

Stars_in_blue


◆プログラム(一部)

・『タイトル未定』(新作)

振付:パトリック・ド・バナ
音楽:未定
出演:マニュエル・ルグリ、オルガ・スミルノワ


・『鏡の中の鏡(仮)』(新作)

振付:パトリック・ド・バナ
音楽:アルヴォ・ペルト
出演:セミョーン・チュージン、木本全優、三浦文彰(ヴァイオリン)、田村響(ピアノ)

・『Moment』

振付:ナタリア・ホレツナ
音楽:ヨハン・セバスチャン・バッハ
出演:マニュエル・ルグリ、滝澤志野(ピアノ)

※ウィーン国立バレエ団専属ピアニストの滝澤志野さんの追加出演が決定しました。


◆愛知公演チケット料金(全席指定・税込)

S席:11,000円
A席:8,000円(U25:4,000円)
B席:6,000円(U25:3,000円)
C席 :4,000円(U25:2,000円)
プレミアムシート:14,000円
車椅子席:6,400円
チャレンジシート:1,000円

※チャレンジシートは、公演1週間前に空席がある場合、公演当日10:00~愛知芸術文化センタープレイガイド窓口にて数量限定で販売します。予約不可・一人あたり購入枚数制限あり。詳細は公演3日前までに劇場ウェブサイト、SNSで発表します。前売券の予約状況により、販売しない場合があります。なお、舞台の一部が見えない場合があります。

◆愛知公演チケット発売日

・一般発売:2018年10月27日(土)10:00

・愛知県芸術劇場メンバーズウェブ先行発売:10月19日(金)10:00 ~20日(土)23:59


マニュエル・ルグリとオルガ・セミオノワとの共演、セミョーン・チュージンと木本全優さんという男性ダンサー同士のデュオ、そして「ルグリ・ガラ」でルグリの新しい一面を見せた『Moment』の再演と、楽しみな演目が揃っています。もちろん、これに加えての演目も予定されているので、ますます楽しみになってきました。


2019年3月8日(金)・9日(土)
東京都 東京芸術劇場 コンサートホール

2019年3月11日(月)
大阪府 ザ・シンフォニーホール

2019年3月14日(木)
宮崎県 メディキット県民文化センター

2019年3月17日(日)
愛知県 愛知県芸術劇場 コンサートホール

英国ロイヤルオペラハウス・シネマシーズン、ロイヤル・バレエ 『白鳥の湖』(リアム・スカーレット新演出)

$
0
0

8月24日(金)より、英国ロイヤルオペラハウス・シネマシーズン、ロイヤル・バレエ 『白鳥の湖』が劇場公開されます。

注目の若手振付家、リアム・スカーレット演出による、31年ぶりの新しい『白鳥の湖』、これはバレエ界における大事件と言えます。

http://tohotowa.co.jp/roh/movie/swan_lake.html

_marianela_nuez_and_vadim_muntagiro
(c)Bill Cooper


今回、劇場公開に伴い少しお手伝いをして、早めに試写を見せていただきましたが、これは本当に素晴らしい見ごたえのある『白鳥の湖』であると断言できます。美しい衣装と舞台装置、マリアネラ・ヌニェス、ワディム・ムンタギロフと最高の主演陣に加えてパ・ド・トロワを踊る王子の妹たちに高田茜さん、フランチェスカ・ヘイワードなど、脇のキャストも豪華。ロイヤル・バレエならではのドラマティック・バレエとなっていて、深い感動が得られます。

特にマリアネラ・ヌニェスの4幕での心を打つ演技には、映画館で観ていることも忘れて、涙が止まらなくなりました。

Swan_lake_artists_of_the_royal_ball

『白鳥の湖』はクラシック・バレエの中でも最も頻繁に上演される不朽の名作。バレエ団にとっても〝顔”となるべき作品である。名門ロイヤル・バレエにおいて、その『白鳥の湖』が31年ぶりに新しい演出によるプロダクションに一新されることは、2018年のバレエ界における最大の話題であり、大きな期待を背負って製作された。幕が開くと、主要な新聞批評で絶賛の嵐を呼びチケットは瞬く間にソールドアウト。弱冠31歳のリアム・スカーレットとロイヤル・バレエは輝かしい成功を納めた。

Resize1443
(c)Bill Cooper

チャイコフスキーによる不朽の旋律により、不動の人気を誇る究極のバレエ作品、『白鳥の湖』。ロイヤル・バレエでは31年ぶりに新しいプロダクションが、注目の若き天才振付家リアム・スカーレットの手により生まれた。1895年にマリウス・プティパとレフ・イワーノフによって振付けられた2幕の白鳥たちが舞う湖畔のシーンはそのままに、気鋭の美術家ジョン・マクファーレンによる絢爛たる舞台美術、そして新しい振付と設定を加えた。英国バレエ伝統の演劇性を強調したドラマティックな演出により、鮮烈で壮麗な愛の傑作が誕生した。これはバレエ界における大事件である。

白鳥の王女オデットと、悪魔の娘オディールの二役を演じるのは、ロイヤル・バレエを代表するトップ・プリマのマリアネラ・ヌニェス。気高く抒情的なオデットと魅惑的なオディールを演じ分けるだけでなく、3回転も織り交ぜたグランフェッテなどで見せる超絶技巧、そして悲劇的な運命の中で王子との愛に殉じる強い想いがあふれる姿は深く心を打つ。ハムレットのように苦悩する王子ジークフリート役は、優雅な立ち姿と長い手脚、伸びやかな跳躍が貴公子そのもののワディム・ムンタギロフ。ふたりの至高のパートナーシップも見もの。

新しい設定として加えられたジークフリートの二人の妹を、プリンシパルの高田茜とフランチェスカ・ヘイワードが演じるという贅沢なキャスト。王子と特別な友愛で結ばれているベンノ役には、抜群のテクニックを誇るアレクサンダー・キャンベル。この3人は、従来のパ・ド・トロワ(3人による踊り)だけでなく、たっぷりと華麗な妙技を見せる場が3幕に作られている。怪僧ラスプーチンを思わせる妖しい悪魔ロットバルトを演じるのは、ロイヤル・バレエきっての演技派、ベネット・ガートサイド。花嫁候補である各国の姫も、日本出身の崔由姫、注目の若手ベアトリス・スティクス=ブルネルら主役級のダンサーが演じており、それぞれが華やかなチュチュに身を包んでソロを披露する。

舞台美術家として、リアム・スカーレットの作品『フランケンシュタイン』や『不安の時代』などでタッグを組んできたジョン・マクファーレンの舞台美術も鮮烈な印象を残す。ターナーの風景画を思わせる背景、ゴージャスで重厚な舞台装置、スタイリッシュでグラマラスな衣装でこの物語の世界観を体現。また、2幕や4幕に登場する白鳥たちの衣装は、従来の長いスカートが一新され、86着の新調されたクラシック・チュチュでより白鳥らしく、古典バレエらしくなっている。

Resize1442
(c)Bill Cooper

『白鳥の湖』の古典バレエの枠組みは継承しながらも、1幕、3幕、4幕に新しい振付と演出を施し、眩いばかりの輝きを放つ絢爛豪華なプロダクションにドラマティックな陰影を加えたスカーレット版『白鳥の湖』。ロイヤル・バレエが誇る最高のキャストにより、新たな伝説がここに始まった。

<あらすじ>

1890年代、女王の側近に化けた悪魔ロットバルトに操られた宮廷が舞台。花嫁を選ぶことを強いられている悩める王子ジークフリートは、白鳥の姿に変えられたオデット姫が夜のひと時、人間に戻る様子を見て恋に落ちる。オデットは誰も愛したことがない者の真実の愛の誓いだけが、この呪いを解くことができると語る。だが結婚相手を選ぶ舞踏会で、ジークフリートはオデットとうり二つの妖艶なオディールに魅せられ、愛を誓ってしまう。ロットバルトは悪魔の正体を現し、オデットへの誓いは破られた。裏切りを知ったオディールは絶望し、死ぬことでしか呪われた運命からは逃れられないと悟る。許しを乞う王子は湖畔にやってくるが…。衝撃と感動の幕切れは、ぜひ劇場で!

【振付】マリウス・プティパ&レフ・イワノフ
【追加振付】リアム・スカーレット&フレデリック・アシュトン
【演出】リアム・スカーレット
【美術・衣装】ジョン・マクファーレン
【作曲】ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
【指揮】クン・ケセルス
【出演】マリアネラ・ヌニェス(オデット / オディール)
ワディム・ムンタギロフ(ジークフリート王子)
ベネット・ガートサイド(ロットバルト:悪魔 / 女王の側近)
エリザベス・マクゴリアン(女王)
アレクサンダー・キャンベル(ベンノ:ジークフリートの友人)
高田 茜、フランチェスカ・ヘイワード(ジークフリート王子の妹たち)

~1幕~ワルツとポロネーズ
ティアニー・ヒープ、 ミーガン・グレース・ヒンキス、金子扶生(ふみ)、マヤラ・マグリ、マシュー・ボール、ジェームズ・ヘイ、フェルナンド・モンターニョ、マルセリーノ・サンベ

~2幕&4幕~
2羽の白鳥
クレア・カルヴァート、マヤラ・マグリ
4羽の小さな白鳥 イザベラ・ガスパリーニ エリザベス・ハロッド
            ミーガン・グレース・ヒンキス ロマニー・パジャック

~3幕~
イッツィアール・メンディザバル(スペインの王女)
メリッサ・ハミルトン(ハンガリーの王女)
崔 由姫(イタリアの王女)
ベアトリス・スティクス=ブルネル(ポーランドの王女)

ティアニー・ヒープ リース・クラーク、ニコル・エドモンズ
ケヴィン・エマートン、フェルナンド・モンターニョ(スペイン)
ロマニー・パジャック トリスタン・ダイヤー(チャルダッシュ) 
ミーガン・グレース・ヒンキス マルセリーノ・サンベ(ナポリ)
ナタリー・ハリソン ウィリアム・ブレイスウェル(マズルカ)

【上演時間】3時間24分

【上映劇場】

北海道 ディノスシネマズ札幌 2018/8/25(土)~2018/8/31(金)
宮城 フォーラム仙台 2018/8/25(土)~2018/8/31(金)
東京 TOHOシネマズ日比谷 2018/8/24(金)~2018/8/30(木)
東京 TOHOシネマズ日本橋 2018/8/24(金)~2018/8/30(木)
東京 イオンシネマ シアタス調布 2018/8/24(金)~2018/8/30(木)
千葉 TOHOシネマズ流山おおたかの森 2018/8/24(金)~2018/8/30(木)
神奈川 TOHOシネマズららぽーと横浜 2018/8/24(金)~2018/8/30(木)
愛知 TOHOシネマズ名古屋ベイシティ 2018/8/24(金)~2018/8/30(木)
京都 イオンシネマ京都桂川 2018/8/24(金)~2018/8/30(木)
大阪 大阪ステーションシティシネマ 2018/8/24(金)~2018/8/30(木)
神戸 TOHOシネマズ西宮OS 2018/8/24(金)~2018/8/30(木)
福岡 中洲大洋映画劇場 2018/8/25(土)~2018/8/31(金)

日ロ交流協会 岩田守弘さん講演会

$
0
0

日ロ交流協会主催、元ボリショイ・バレエのファーストソリスト岩田守弘さん(現ブリヤート・オペラ劇場芸術監督)の講演会が開催されました。





満席だったところ、希望者多数のため、主催者側が会場セッティング変更で席を増やして下さって感謝です。ロシアのクラシックバレエの魅力と題し、岩田さんのこだわりについて熱く語られました。録音していたわけではないので、メモで岩田さんのお話についてレポートします。(ので間違いもあるかもしれません)

<ロシア・バレエの魅力>

岩田さんはロシアバレエのダイナミックさ、人間的で感情豊かに踊るところに惹かれたそうです。技術だけではなく精神性が大事だと感じていました。バレエは伝統芸能であり、民族、歴史を通して人をつなげるものでもあると。

今、バレエのスタイルとしては、フランス、イギリス、アメリカ、ロシアのおよそ4つがあり、フランスのバレエは気品にあふれており、イギリスは上品でエレガント。アメリカはポジションや音のはめ方が完璧で、ロシアのバレエはダイナミック。ロシアバレエは美しいけど、ポジションの中に感情を込めるものです。(岩田さんは各流派の違いを実演してくれましたが、一つ一つの腕の動きが実に美しかった)

岩田さんはバリシニコフ、ワシーリエフ、ソロヴィヨフといったロシアバレエのスターに憧れ、19歳でロシアに留学、一年半バレエ学校で学び、ロシアバレエ団に入団しました。そこで知り合った女性と結婚して子供も生まれ、ツアーの多いバレエ団よりモスクワで落ち着いて仕事をしたい、とボリショイに移籍します。

岩田さんは、こだわりがあるからこそチャレンジし続けられたという。続けていくことの中で、周りの人の評価を気にすると心が折れてしまう。そうではなく、自分が思い描く素晴らしいバレエの像を乗り越えたいというのが原動力となった。同時に自分の踊りについても自己評価するのをやめようと。素直な目で見て美しいか、感動できるかが全てと。



<岩田さんがこだわっているロシアバレエの素晴らしさ>


まず、ロシアバレエは国に支えられていて、歴史と伝統があること。劇場システムが確立されてバレエ、オペラ、オーケストラ、合唱があり、レパートリーシステムがあること。ロシアバレエは総合芸術として成り立ち、衣装、舞台装置、照明、生演奏、そしてお客様が揃っている。 1か月に何回も公演を繰り返し、たくさん稽古し、舞台に立つことでダンサーは成長する。何回も舞台に立てることで踊りに味が出てくる。

ダンサーは客席の反応が手に取るように感じられるので観客はとても大切。お客さんが乗っているとそれは伝わってくる。バレエの公演は、映像で観るのとは全く違っていて、劇場でその瞬間にその場所にいることが大切。バレエは、音楽、時間の芸術であるので4次元の芸術と言える。

<バレエは道徳>


岩田さんにとって日々のクラスレッスン、稽古とは踊りをする前の儀式、礼儀である。師の一人ボンダレンコ先生は、バレエは道徳と言った。クラシック・バレエは、新しいことをやるのではなく、がちがちに決められた中での表現であり、脚を上げ過ぎるのは品がない。バレエなのか否かの線引きをするのが道徳ではないかと感じている。 バレエコンクールが流行っているけど、一位になることやバレエ団に入団することが到達点ではなく、毎日、到達点を歩いていくのがバレエだと思っている。

<岩田さんの3人の師とグリゴローヴィッチ>

岩田さんには3人の師がいる。父岩田高一にはバレエの魂を学び、ボンダレンコにはバレエの基礎を学んだ。3人目のボリス・アキモフは、コンクールで賞をたくさん取り自信を持っていた岩田さんの考えを変えた。(岩田さんは、18年間誰も取っていなかったグランプリを受賞したのだ) 自分は上手い、と思っていた岩田さんだったが、この先生の元なら上手くなれる、バレエは技術だけではないということを教えてくれたとのことでした。

未だにアキモフは岩田さんより上手く、手の動き方も足の動き方もすごい。力じゃないところで踊る達人で、手本も自分で動いて見せてくれる。(人が少ない時は手を抜く(笑)) リハーサルの時に、悪魔役がいなかったため、アキモフが代役で悪魔を演じた時には、本物の悪魔がそこにいた!

振付家、元芸術監督のグリゴローヴィッチは観た人間の中であんなにすごい人を見たことがない、と岩田さん。稽古場に入ってくると空気が変わり、なんだかわからないけどすごい、と尊敬の念を抱いてしまう。グリゴローヴィッチの前で『白鳥の湖』の道化役の稽古をしたけれども、彼からの注意はなかったそう。道化のレヴェランス(おじぎ)を見せてくれたのだけど、それがまさに道化のおじぎだった。

ボリショイでの引退を間近にした『白鳥の湖』道化のリハーサル。引退前でも素晴らしい跳躍力、輝かしいテクニックを見せる。


<ソヴィエトバレエのロマンティックさ>


岩田さんはソヴィエトのバレエが大好きで、それ以外には何もいらないと思っていた。ソ連が崩壊し、伝統の価値観も変わった。ボリショイ・バレエで踊ったことがない芸術監督がやってきて、脚を高く上げること、ポジションをきちっとすることを指導した。このこと自体は何も間違っていない、正しいことなのでみんな従った。あるとき、新体操の先生がボリショイを見にきて、これはバレエではなく、新体操みたい、それも私たちより下手な新体操だと怒っていたこともあるという。

マイヤ・プリセツカヤの『カルメン組曲』では確かに、カルメンは6時のポーズというべき、脚を高く上げる振付があるが、それはカルメンが鉄砲を持っているイメージから生まれた形であって、脚を高く上げるのを見せるためのものではない。『ジゼル』は心臓が悪いのだから、1幕で脚を高く上げるのはおかしいとも。

マリナ・セミョーノワは『白鳥の湖』2幕の出会いのアダージオでは脚を上げるな!と指導をしていた。オデットが脚を上げすぎたらそれはロマンティックではないという考えだからだそうです。岩田さんは、このような偉大な教師たちから技術のことの指導や修正されたことは一度もないそうで魂と表現を学びました。

新しい芸術監督の下で、ボリショイはまるで大きなヨーロッパのバレエ団へと変化をしてしまっているのを感じたそうです。岩田さんは時代遅れと言われようがソビエトバレエにこだわりがある。夢があり、ロマンティックなのがバレエであり、そういうのが観られなくなったらバレエではないと思っているそうです。

現在芸術監督を務めているブリヤートで、バレエを知らない人に対しては、バレエはロマンティックなのでデートに最適だと、ぜひデートでバレエに誘ってください、という話をしているんだそうです。


<コンプレックスがあるから前進できる>

素晴らしいと思う人たちのほぼ100%がコンプレックスを持っていて負けを経験している人たち。ボリショイのかつてのダンサーたちは想像もつかぬ辛苦を味わっている人たち。ソビエト時代に両親を殺されているプリセツカヤなど、想像もできないような人生を経験しており、厳しいものを持っているけど、バレエにはそれが大事だと感じている。

岩田さんもボリショイに入った時初の外国人で周りの目が厳しく辛かったし、身長が低い、足が短い、つま先が伸びないとコンプレックスが多かったが、身長はどうにもならないけど、つま先は時間をかけた訓練で伸びるように。諦めないことが大事だと感じたそうです。

どうしても身長の問題があり、かぶりものの役(道化、せむしの仔馬の仔馬、ブロンズ・アイドル、チッポリーノ、「ファラオの娘」の猿など)が多かった。白鳥の王子は無理でも、バジルや『くるみ割り人形』の王子は踊りたかったし踊れると思っていたけど、できなかった。でもその夢が実現しなくても、後悔はないそうです。ボリショイでバレエをすることができたことは大きく、感謝しているそうです。

外部の公演で、自分より10歳くらい先輩のナデジダ・バブロワと『ジゼル』を踊った時には、パブロワが扉から出てきてすぐに心臓が悪いことがわかり、本当に自分に恋していることを感じられたそう。 芝居ではなくて現実のようだったそうです。一人で踊るのではなくて、デュエットとしてお互いで踊ることが、バレエには大切だと感じたそうです。

<ボリショイの素晴らしいシステム、そして教師たち>

ボリショイ劇場ではシステムがしっかりしているのが素晴らしく、教育システム、給与や待遇、怪我をした時の保障、全部そろっていて至れり尽くせり。劇場に行けば着替えからメイクまで全部やってくれるので、ダンスベルト(下着)だけを持っていけばいいほど。40歳前後で、怪我などもしたり、年齢的なもので引退することになっていますが、少ないけれども年金があるので、死ぬまで守られているそうです。

ボリショイで一番大切なのは先生。教育システムが素晴らしいうえ、教師たちはプライドが高くよく勉強し何でも知っている、彼ら教師がいるからこそのバレエ。ロシアバレエ界は厳格なピラミッド構造となっており、地方にも国立の劇場がある中で、ボリショイはその頂点。そしてボリショイの劇場予算は欧米のバレエ団と一桁違っていて規模も世界一。だが、その魅力が失われてきているのではないかと危惧もあるそうです。ボリショイは、今でこそ高額なチケットも飛ぶように売れますが、チケットが売れていない時代もありました。ビジネスをやるか、芸術をやるか、という時代になってきました。お金がないとできないことも多いのです。

ボリショイの初任給は1か月7000円と金額が少ないため、もっと稼ぐために欧米に移る人もいます。レパートリーシステムも少しずつ変わってきました。しかしボリショイでは舞台数はとても多いので、経験は積むことができます。ボリショイでは一つの役を演じるのに一年かけることが普通であり、アキモフ先生は、王子役を演じるダンサーに、最初の1ヶ月間が手袋の取り外し方だけを練習させたことがあるとのこと。役への考え方がそもそも違うとのことです。

<バレエを通して学んだもの>

岩田さんにとってバレエとは、心が通じるもの、真剣にやるもの、謙虚、感謝、挑戦すること、想像すること、めげない、あきらめない、ということだそうです。形ではないものを教えてくれたのがロシアバレエだと。

岩田さんは、自分の経験、思いを本にしようと書き綴り始めたそう。バレエが大好きでとにかくがむしゃらに努力した結果、バレエ以外の人生の輪も広がった。バレエを通して身につけたのは努力すること、想像すること、創造すること、挑戦し続けること、我慢すること、諦めないこと、恥ずかしがらないこと、真剣であり続けること、感謝すること。

いろんな芸術家を見てきて、どんなに素晴らしい人でもやがては忘れ去られることを実感したそう。大切なのは、今やっていることが充実していること。そして日本人は恥ずかしがる人が多いけど、バレエは感情をオープンにするので、恥ずかしがらないことが大事。何か言われても必ずわかってくれる人がいる。

岩田さんは出たがりで根拠のない自信を昔から持っていて、子どもの時から世界で自分が一番うまいと思っていたそうです。人間は自分でやりたいかやりたくないのかを選ぶことができるし、やりたい人をつぶさないようにすることが大切。そしてやる気だけがあってもダメで、情熱を持ち続けていくことが大事とのこと。ユーリ・グリゴローヴィッチも、ボリショイ・バレエ学校のゴロフキナ先生も、練習を積めばプロになることはできる、踊りを踊る気持ちがなければどうしようもない、と言っていたそうです。



現在岩田さんが芸術監督を務めるブリヤート歌劇場は、ロシアに200ある劇場の中で13のアカデミー劇場の一つと、由緒正しい。この歌劇場はシベリア抑留された日本兵たちが建築したもので、これを作れと強制されないのに70年間、厳しい気候、長年の風雪に耐える素晴らしいものを作った。彼ら日本兵たちが助けてくれていると岩田さんは感じているそう。 先日は、日本刀の刀匠たちがブリヤートに集まって、慰霊祭を行ったとのこと(参加されたメンバーがこの講演会にも来ていた)。日本刀にはロマンがあるとともに、友好のシンボルでもあると岩田さんは考えているそうです。



本当に素晴らしいお人柄、情熱が伝わってくる岩田さんのお話でした。今47歳とのことですが、未だ若々しく、少年のような澄んだ目が印象的です。今準備しているという本も楽しみですし、舞台にも立たれているので、近いうちに拝見する機会があればいいなと思います。

プロフェッショナル 仕事の流儀 第V期 バレエダンサー 岩田守弘の仕事 [DVD]プロフェッショナル 仕事の流儀 第V期 バレエダンサー 岩田守弘の仕事 [DVD]

NHKエンタープライズ 2012-03-10
売り上げランキング : 79833

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

マシュー・ボーンの『シンデレラ』特別番組 8/26, 9/22に放映

$
0
0

マシュー・ボーンの名作、『シンデレラ』が10月にシアター・オーブで上演されます。

https://mbcinderella.com/


作品の魅力を2回に渡りお届けする特別番組が、BS-TBSにて放送決定しました。

マシューゆかりの豪華メンバーのインタビューもあります。

第一回:8月26日(日)午前11:00~11:30(予定)
第二回:9月22日(土)昼1:30~2:00(予定)
http://hpot.jp/topics/cinderellatokuban

特別番組ナビゲーター
清塚信也(ピアニスト)

特番出演アーティスト
首藤康之(ダンサー)平原綾香(歌手)大貫勇輔(ダンサー・俳優)

<あらすじ>

舞台は第二次世界大戦下のロンドン。シンデレラは継母やいじわるな姉妹・兄弟たち、車椅子の父親と暮らしている。

継母からいじめられ、地味で冴えないシンデレラは、ある日ケガを負ったパイロットと出会う。二人は一瞬で別れるが、妄想の世界の中で彼女の理想的な恋人となる。

そこへエンジェルがやってきて彼女に寄り添い、ことある毎に彼女の助けとなる。 継母と家族たちが着飾って出かけるのはお城のパーティではなく、ダンスホール。 当時ウェストエンドに実在した「カフェ・ド・パリ」という有名なホールが舞台となっている。

かぼちゃの馬車ならぬモーターバイクで、エンジェルがシンデレラをダンスパーティへと連れていく。 ダンスホールで再会を果たしたシンデレラとパイロット。

官能的で幸せな時間もつかの間、12時の鐘が響く中、空襲が2人を襲いシンデレラは元の姿に戻って爆弾に倒れてしまう。
シンデレラは病院に運ばれ、2人は再び離れ離れに。

シンデレラが残して行った片方の靴を手に、パイロットがシンデレラを探す旅がはじまる。

2018年10月3日(水)~14日(日)
シアターオーブ

◆ホリプロオンラインチケット
03-3490-4949(平日10:00~18:00 土曜10:00~13:00 日祝休業)
http://hpot.jp/stage/cinderella2018(PC・携帯)

◆TBSオンラインチケット
http://www.e-tix.jp/tbs/tbsonline/tbsonline.html

◆ぴあ
0570-02-9999(Pコード:485-454) ※セブン-イレブン、サークルK・サンクス、ぴあ各店舗にて直接購入可能
http://w.pia.jp/t/mbcinderella/

◆e+(イープラス)
http://eplus.jp/cinderella2018/ ※ファミリーマート店内【Famiポート】にて直接購入可能

◆ローソンチケット
0570-084-003(Lコード:32016)
0570-000-407(オペレーター 10:00~20:00)
※ローソン・ミニストップ店舗【Loppi】にて直接購入可能
http://l-tike.com/mb-cinderella

◆Confetti(カンフェティ)
0120-240-540 ※通話料無料(オペレーター 平日10:00~18:00)
http://confetti-web.com/cinderella2018

◆Bunkamura
Bunkamuraチケットセンター 03-3477-9999(オペレーター対応 10:00~17:30)
※施設改修のため、8/27(月)~9/2(日)休業予定
オンラインチケットMY Bunkamura http://my.bunkamura.co.jp

東急シアターオーブチケットカウンター
(渋谷ヒカリエ2階 11:00~19:00)※発売日翌日以降

お問合せ
ホリプロチケットセンター
03-3490-4949 (平日10:00~18:00/土10:00~13:00/日祝・休)

吉田都×堀内元 Ballet for the Future 2018 と公演パンフレットのインタビュー

$
0
0

世界の至宝 吉田都さんと世界へのパイオニア 堀内元さんが、豪華メンバーとともにバレエの魅力を伝える公演 Ballet for the Future 2018。その大阪公演を観に行ってきました。

公演ページ
https://www.chacott-jp.com/news/stage/information/detail003481.html

特集ページ
https://www.chacott-jp.com/news/mottochacott/others/detail005880.html

今回4回目となる公演は、吉田都さん、堀内元さん、ヒューストン・バレエのプリンシパル加治屋百合子さん、そして新国立劇場バレエ団の福岡雄大さん、寺田亜沙子さんなどのスターダンサーを擁するだけでなく、20人以上の若いダンサーたちが集結し、しっかりとリハーサルを重ねて舞台を作り上げていたのが感じられました。

吉田都さん、福岡雄大さんの「ライモンダ」第3幕では、都さんの精緻な踊り、音とぴったり一致した音楽性、燦然と輝く気品。滑らかに歌うようなパ・ド・ブレ、まっすぐな軸、強靭さを保ちながらも燦然と輝くようなエレガンス。福岡さんの万全のサポートとダイナミックなヴァリエーション。若手ダンサーたちもよく鍛えられていて華やかに踊られました。

堀内元さん振付「La Vie」は瀟洒で楽しい中編。加治屋百合子さんの楚々としながら確かな存在感、終盤のグランフェッテでは音に合わせてきっちり90度にアラスゴンドしていてとても美しく、海外でプリンシパルを張っている実力が存分に表れていました。寺田亜沙子さんも美しく伸びやか。そして堀内元さんの驚異のテクニック、つま先も美しく伸びて音楽性にも優れた見事なピルエット・ア・ラ・スゴンドを見ると年を取るのをやめたのではと思いました。

「La Vie」は20人以上のダンサーが出演し、昨年も上演されている躍動感あふれる魅力的な作品。この企画の集大成ともいえます。滑ってしまう事故はあったけど、群舞のクオリティも高くて、ここまで日本のバレエ界は育っていったのだと胸熱になりました。女性ダンサーたちのプロポーションの美しさ、作品を楽しんでいることも伝わってきます。

「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」は、木村綾乃さんが、いかにもアメリカ的な、テクニカルでスピーディでパワフルなバランシンを見せてくれました。末原雅広さんも胸のすくような、音に良く乗ったダイナミックなヴァリエーション。

4年連続して出演しているダンサーも多くて、その成長ぶりを追いかけるのも楽しみだった「Ballet for the Future」。今回は、東京公演はなかったものの、その分大阪、新潟、そして仙台と地方公演が充実。東京以外の場所にも一流のバレエを届けたいという吉田さん、堀内さんの気持ちが届いた素敵な舞台になったと思います。

さて、今回、このBallet For the Future 2018の公演プログラムで、吉田都さんにインタビューさせていただきました。

  (こちらのツイートでリンクされているインタビューは関口紘一さんによるものです)

プログラム用のインタビューでは、ロイヤル・バレエで学んだこと、Ballet For the Future公演でこの4年間心がけてきたことやこの公演に対する想い、バレエへの愛、そして今後、新国立劇場バレエ団芸術監督に就任予定の都さんが日本のバレエ界に対して行っていきたいことについて語っていただきました。今もたゆまぬ努力を続け、謙虚でひたむきなお人柄が伝わってくるインタビューになったと思います。

残すは8月27日の仙台公演だけですが、ぜひ仙台近郊の方は公演をご覧になり、そしてパンフレットを手に取っていただければと思います。

Viewing all 1832 articles
Browse latest View live


<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>