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マリインスキー・バレエ来日公演『ドン・キホーテ』、U25当日券、レナータ・シャキロワのインタビュー記事

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マリインスキー・バレエの来日公演が現在行われています。

https://www.japanarts.co.jp/mariinsky2018/

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(記者会見より。記者会見レポートはまた別途書きます)

初日のヴィクトリア・テリョーシキナ、キミン・キム主演の舞台は圧巻でした。クラシック・バレエの魅力のすべてが詰まっていて、ソリストは皆超一級のパフォーマンスを見せてくれました。街の踊り子にコンダウーロワという贅沢なキャスティング。

テリョーシキナはカンパニーのトッププリマなのを実感しました。彼女のテクニック、魅せ方、音楽性、全て超一流でした。一幕はチャキチャキの元気な姉御キトリで、カスタネットのヴァリエーションの音楽への合わせ方がお見事。2幕は優雅なドルシネアで女王の風格、長い手足を美しく操ります。3幕はとても素早いヴァリエーション、パ・ド・シェヴァルのアクセント小気味良く、グランフェッテは高速でダブルの時に扇子を頭上に開閉する技を使いながら超安定していました。狂言自殺のシーンでは意外と可愛らしいところも見せてくれました。

そしてバジルのキミン・キム、ウィーン国立バレエの「海賊」に続き、またやってくれました!一幕の途中の、エスパーダの後に舞台に入っていくところのジュッテ、跳び上がってからさらに一段高く浮かび上がるし、3幕のヴァリエーションの一小節全部連続5回のトゥールアンレールとか、コーダのマネージュでも、降りて来ないのではというアティチュード・ジュッテとか、どよめきが起きました。しかもテクニックがあるだけでなくて、芝居心もしっかり持ち合わせていて、一幕のバジルの剽軽なマイムや狂言自殺でのコミカルな表現もわかりやすくて、キャラクターが伝わってきました。この人どこまで進化するんだろう!早くまた観たい。(ガラ公演と、8日マチネの「白鳥の湖」で観られますが)

テリョーシキナとキミンって背格好的にもすごくマッチしているし、一緒に踊る時の腕の角度も綺麗にそろっていて、コミュニケーションもしっかりとれている、テリョーシキナがお姉さんとしてリードしているけど、いいペアだなと実感しました。

街の踊り子とエスパーダ、コンダウーロワとズヴェレフ。この2人がまた大人の超いい女といい男で素敵すぎでした。美しく華やかで気っ風のいいコンダウーロワ、背中の反りと巧みなマント使いと美しいエポールマンでセクシーなズヴェレフ、この2人の組み合わせはぴったりです。一幕のテリョーシキナとコンダウーロワは2人とも素足で、脚の筋肉がくっきり見えて二人共すらりとした美脚です。

そして夢の場面では、永久メイさんとマリア・ホーレワ、本物の妖精のような若い2人に釘付けです。永久さんは、腕のニュアンスとか顔のつけ方もいいし、軽やかで可憐なキューピッドが似合いすぎます。ホーレワは、アントラッセの後ろ脚のしなり方がすごい柔軟な肢体、美しいアラベスク。現実とは思えないくらいの優雅で美しい手脚です。

ベテランと若いダンサーがいい感じでお互いの良さを引き出していて、カンパニー全体の勢いも感じられました。カーテンコールが一度終わっても拍手やまず総スタンディング・オベ―ションも納得の最高の舞台でした。マリインスキー・バレエが、今もなおクラシック・バレエの最高峰であることを実感しました。


さて、今回のマリインスキー・バレエ来日公演は、新しい試みとしてU25チケットが導入されました。素晴らしい試みですね。

マリインスキー・バレエの全公演を対象に、U25(25歳以下)の方を対象にした特別鑑賞券を発売いたします。
これは、若い方々に劇場で舞台を鑑賞する機会をたくさん持って欲しいという願いから行うもの。
開演30分前に、チケットがある場合に限り実施いたします。
以下をご確認の上、年齢を確認できる身分証明書をご持参ください。
◆開演30分前に販売いたします。当日券で売り切れになった場合は、実施いたしません。
※各公演の開演時間は、特設サイトでご確認ください。
◆ 一律 5,000円です。現金精算のみの受付です。
◆ 座席選択はできません。


そして、28日の昼間に、「ドン・キホーテ」の公開リハーサルが行われ、3幕まで通して観ることができました。主演はレナータ・シャキロワとティムール・アスケロフ、街の踊り子にはエカテリーナ・コンダウーロワ。写真を撮影する許可を頂いたので、いくつか掲載します。

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キュートでお転婆なシャキロワはキトリにぴったり。美しい脚、大きな跳躍、明るく華があります。アスケロフは美脚。花売り娘の一人は石井久美子さんで、やはりプロポーション、踊りともとっても綺麗。シャキロワの三幕ヴァリエーションとグランフェッテはお見事の一言でした。まだ23歳の彼女がマリインスキーの来日公演で2回キトリを演じる訳がよくわかりました。連続パッセの速くて正確なこと。グランフェッテはトリプルも入り、扇子を広げて片腕アンオーや前で扇子を開くなど華やかこの上ないし、超高速です。とんでもない逸材なのがわかりました。彼女は11月29日の「ドン・キホーテ」に主演しましたが、もう一日、12月5日の「ドン・キホーテ」にも主演します。こちらの公演を観る予定です。

そして、そのリハーサルを終えたレナータ・シャキロワにインタビューさせていただきました。小柄ですがキラキラした大きな瞳でとても可愛らしく明るい性格の23歳です。

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http://www.japanarts.co.jp/news/news.php?id=3625

彼女の舞台を観れば、きっとその魅力のとりこになること請け合いです。


マリインスキー・バレエは現在兵庫で公演中ですが、12月1日から「マリインスキー・バレエのすべて」ガラがあり、そして「ドン・キホーテ」、「白鳥の湖」と続きます。私も各プログラム2回ずつは観る予定なので、楽しみです!

マリインスキー・バレエ
11.28[水] 18:30 「ドン・キホーテ」ヴィクトリア・テリョーシキナ/キミン・キム
11.29[木] 14:00 「ドン・キホーテ」レナータ・シャキロワ/ティムール・アスケロフ
12.5 [水] 18:30 「ドン・キホーテ」レナータ・シャキロワ/フィリップ・スチョーピン
12.2 [日] 18:00 「マリインスキーのすべて」
12.3 [月] 18:30 「マリインスキーのすべて」
12.6 [木] 18:30 「白鳥の湖」ヴィクトリア・テリョーシキナ/ウラジーミル・シクリャローフ
12.7 [金] 18:30 「白鳥の湖」エカテリーナ・コンダウーロワ/ティムール・アスケロフ
12.8 [土] 12:00 「白鳥の湖」ナデージダ・バトーエワ/キミン・キム
12.8 [土] 18:00 「白鳥の湖」エカテリーナ・オスモールキナ/ザンダー・パリッシュ
12.9 [日] 14:00 「白鳥の湖」ヴィクトリア・テリョーシキナ/ウラジーミル・シクリャローフ
⇒ 公演詳細はこちらから>


Optoによる「optofile_touch」さいたまと愛知公演、ワークショップ

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ネザーランド・ダンス・シアター(NDT)出身の日本人ダンサー渡辺レイ、小㞍健太、湯浅永麻によって結成されたダンスカンパニーOpto(オプト)。

https://www.facebook.com/Opto.Japan/

巨匠イリ・キリアンをはじめ、世界で活躍する現代振付家たちのもとで実績を積み上げてきました。

昨年は群馬県の桐生で公演を行い、片道3時間かけて観にいったのですが、それだけの手間をかけて観に行った甲斐があった、とても革新的で充実した公演でした。日本で最先端のコンテンポラリー作品が、この素晴らしいダンサーの皆さんの踊りで観られるなんて!と大感動したのです。特に湯浅永麻さんというダンサーの魅力に私は夢中になっています。

そのOptoが、結成7年目の今月、彩の国さいたま芸術劇場と愛知県芸術劇場で公演を行います。さいたま公演はチケットはソールドアウト(当日券あり)ですが、愛知公演はまだチケットが残っています。桐生に片道3時間かけて観に行くことを考えれば、2時間弱、日帰りで行ける名古屋はそれほど遠くないです。

今最も注目を浴びる女性振付家であり、ブノワ賞、ローレンス・オリヴィエ賞にも輝いたクリスタル・パイトの『The Other You』を始め、小㞍健太さん、湯浅永麻さんそれぞれの新作も上演されます。

◼︎埼玉公演 
公演日時 2018年12月8日[土]、9日[日] 両日とも 15:00 開演 (開演 30分前)
会 場 彩の国さいたま芸術劇場 小ホール
出演者 渡辺レイ、小㞍健太、湯浅永麻、アンソニー・ロムルホ、フィリップ・スタニェック、大石将紀(サクソフォン奏者)
http://www.saf.or.jp/stages/detail/5726
チケット予定枚数終了、当日券発売予定

◼︎愛知公演 
公演日時 2018年12月15日(土)、16日(日) 両日とも14:00開演
会 場 愛知県芸術劇場 小ホール
http://search-event.aac.pref.aichi.jp/p/event_card_kouen.php?eventNo=1020180000480061

演 目
「The Other You」 〔 演出・振付〕クリスタル・パイト
「Recall」 〔 演出・振付〕ヴァツラフ・クネシュ
「NEP and BAT(新作)」 〔 演出・振付〕小㞍健太/〔作曲〕小出稚子
『media(仮)』(新作) 〔演出・振付〕湯浅永麻

上演作品についての詳しい内容
http://taci.dance/opto/


Opto 2017 “optofile4” | long trailer from Opto / Kenta Kojiri on Vimeo.



【愛知公演チケット概要】

チケット料金 全席指定  前売 4,500円 当日 5,000円 U25 3,000円(※)
※ U25は公演日に25歳以下対象(要証明書)/1公演につき10名限定/一般発売より愛知芸術文化センタープレイガイドで取扱い
※ 未就学児入場不可。
※ 車椅子席は、劇場事務局(TEL 052-971-5609)にて取扱い。

チケット取扱 
愛知県芸術劇場オンラインチケットサービス
愛知芸術文化センタープレイガイド(地下2階)TEL 052-972-0430
平日10:00-19:00 土日祝休10:00-18:00 (月曜定休/祝休日の場合、翌平日)
※購入方法によりチケット代金のほかに手数料が必要になる場合があります。

お問合せ Opto(オプト)
Facebook:https://www.facebook.com/Opto.Japan
Mail:optofiletouch@gmail.com
主催/企画制作 Opto、愛知県芸術劇場

https://www-stage.aac.pref.aichi.jp/event/archive/detail2018/181215_opto/pdf/leaf2.pdf

関連イベント ダンス・ワークショップ

Opto初の愛知公演に合わせて、カンパニーメンバーの小㞍健太と湯浅永麻による本格的なコンテンポラリー・バレエのワークショップを開催します。まだ空席が残っています。

湯浅永麻によるインプロヴィゼーションクラス

2018年12月10日(月)18:00 ~20:30

[湯浅永麻からのメッセージ] 体幹の奥から体を動かし、体の重量を感じて感覚を研ぎ澄ませるウォームアップの後、既存のムーブメントを学びます。そのムーブメントを速さ、ダイナミックさ、心象を変えることによっていかにテクスチャ(質感)を変えていけるか、自分のオリジナリティを出していけるか を探って行きます。インプロビゼーションを交えて、ムーブメントをどの様に発展させるかという、振付家との作品づくりの中で重要な柔 軟なマインドに気づき、可能性を広げましょう。

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(C)柘植伊佐夫

湯浅永麻/ Ema Yuasa
ダンサー・振付家。NDTに11年間所属後フリーとなり、マッツ・エック版『Juliet&Romeo』ジュリエット役、サシャ・ヴァルツ『Ko r p e r』等にゲスト出演 。渡辺レイ・小㞍健太と共同でOptoとして活動、シディ・ラルビ・シェルカウイ率いるEASTMANにも所属し、演劇作品「プルートゥ」他多数出演、弦楽四重奏団Kronos Quartet、現代美術家/ピアニストの 向井山朋子や、能楽師の安田登、建築家の田根剛、ファッションデザイナーの廣川玉枝、メディアアーティストの脇田 玲など立て続けにコラボレーション作品を発表。海外、日本両方での活動が目ざましい。

小㞍健太によるクリスタル・パイトのレパートリークラス
2018年12月11日(火)14: 30~~7: 00

[小㞍健太からのメッセージ]
Opto「optofile_touch」公演でも上演を予定しているクリスタル・パイトの振付作品『The Other You』のレパートリーマスタークラスで す。小㞍健太のオリジナルウォームアップを行ったあと、作品の前半で用いられているシアトリカルなジェスチャーからインスパイアされ たコンビネーションとベートヴェン「月光」に合わせた後半のムーブメントシークエンスに挑戦します。是非この機会に注目を集める振付 家クリスタル・パイトの世界を体験してみてください!

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(C)Joris-Jan Bos

小㞍健太/ Kenta Kojiri
1999年ローザンヌコンクールにてプロ・スカラーシップ賞受賞。ネザーランド・ダンス・シアター退団後も、シルヴィ・ ギエム「6000 Miles Away」、Noism1、スウェーデン王立バレエ団等に客演。『Study for Self/portrait』等の創作活動 をはじめ、オペラやミュージカルの振付提供、フィギュアスケート日本代表選手の指導、新国立劇場バレエ研修所講師 など多岐にわたって活躍。近年は、渡辺レイらとのOptoを主宰するほか、東京大学拠点アートマネジメント育成事業「AMSEA」第2期生として受講するなどダンサーの在り方を考える活動をめざす。

会 場 愛知県芸術劇場小ホール
参加費 各回 3,000円 ※当日、受付にてお支払いください。
定 員 各回 20名(先着順)
対 象 15歳以上34歳以下のダンス経験者・ 中級以上(ダンス経験5年以上)
参加方法 メール(ws4@aaf.or.jp)に、下記の内容をご記入いただき、 12月3日(月)までにお申込みください。
件名:「Optoダンス・ワークショップ申込み」
本文:ご希望の日時、お名前(ふりがな)、ご連絡先(電話番号)、ダンス経験年数


マニュエル・ルグリ「Stars in Blue」12月8日「にじいろジーン」登場、追加演目など

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来年3月に行われるマニュエル・ルグリ「Stars in Blue」公演

http://danceconcert.jp/

パリ・オペラ座バレエ団で伝説のエトワールとして活躍し、現在ウィーン国立バレエ団の芸術監督を務めるマニュエル・ルグリ。バレエ界のレジェンド、ルグリが絶大な信頼を寄せるオルガ・スミルノワ、セミョーン・チュージン、木本全優の3名のダンサーと、日本を代表するヴァイオリニストの三浦文彰とピアニストの田村響が最高のパフォーマンスを繰り広げる奇跡の饗宴です。


毎週土曜日にFNS系で放送中の『にじいろジーン』、「世界の街のコレ知ってる?ジーンちゃんが深堀リサーチ!」の今週土曜日のコーナーに、「Stars in Blue」に出演するマニュエル・ルグリと木本全優が登場します。
ウィーン国立歌劇場内で取材したそうです。

番組名:「にじいろジーン」(毎週土曜午前8:30~9:55生放送)
放送局:関西テレビ放送(FNS系列28局全国ネット)
放送日:12月8日(土)8:30~9:55(予定)
https://www.ktv.jp/niji/


また、木本全優さんの踊る追加演目が決定しました。
ソロ作品『白鳥の湖』(ルドルフ・ヌレエフ振付)より第1幕のヴァリエーションです。
マニュエル・ルグリを始め、バレエ界のスーパースターが名舞台を残してきたヌレエフ版『白鳥の湖』ソロを、ルグリ直伝で踊ります。

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(c)Ashley Taylor

ルグリがこのソロを踊る映像


公演のInstagramアカウントが開設されています。


ダンス作品
  
  『シルク(仮題)』(新作・世界初演)

  原作:アレッサンドロ・バリッコ著「絹(シルク)」より
  振付:パトリック・ド・バナ
  音楽:クリストフ・ヴィリバルト・グルック、フィリップ・グラス
  出演:マニュエル・ルグリ、オルガ・スミルノワ
      三浦文彰(ヴァイオリン)、田村響(ピアノ)

  『鏡の中の鏡(仮題)』(世界初演)

  振付:パトリック・ド・バナ
  音楽:アルヴォ・ペルト
  出演:セミョーン・チュージン、木本全優
      三浦文彰(ヴァイオリン)、田村響(ピアノ)

  『Moment』

  振付:ナタリア・ホレツナ
  音楽:ヨハン・セバスチャン・バッハ / フェルッチョ・ブゾーニ
  出演:マニュエル・ルグリ、滝澤志野(ピアノ)

  『白鳥の湖』より第1幕のヴァリエーション
 
  振付:ルドルフ・ヌレエフ
  音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
  出演:木本全優
      三浦文彰(ヴァイオリン)田村響(ピアノ)


  『瀕死の白鳥』

  振付:ミハイル・フォーキン
  音楽:カミーユ・サン=サーンス
  出演:オルガ・スミルノワ
      三浦文彰(ヴァイオリン)、田村響(ピアノ)

 『タイスの瞑想曲』「マ・パヴロワ」より

  振付:ローラン・プティ
  音楽:ジュール・マスネ
  出演:オルガ・スミルノワ、セミョーン・チュージン
      三浦文彰(ヴァイオリン)、田村響(ピアノ)

演奏曲

  ニコロ・パガニーニ「ネル・コル・ピウ変奏曲」
  演奏:三浦文彰(ヴァイオリン)

  モーリス・ラヴェル「ツィガーヌ」
  演奏:三浦文彰(ヴァイオリン)、田村響(ピアノ)

  フレデリック・ショパン「ノクターン 第20番(遺作)」、「華麗なる大円舞曲」
  演奏:田村響(ピアノ)

公演詳細
<日程・会場>

2019年
3月8日(金)/ 9日(土)東京芸術劇場コンサートホール
3月11日(月)大阪 ザ・シンフォニーホール
3月14日(木)メディキット県民文化センター(宮崎県立芸術劇場)
3月17日(日)愛知県芸術劇場コンサートホール

<出演アーティスト>
ダンサー:

 マニュエル・ルグリ (ウィーン国立バレエ団芸術監督)
 オルガ・スミルノワ (ボリショイ・バレエ プリンシパル)
 セミョーン・チュージン (ボリショイ・バレエ プリンシパル)
 木本 全優 (ウィーン国立バレエ団 プリンシパル)
音楽家:
 三浦文彰(ヴァイオリン)
 田村響(ピアノ)
 滝澤志野(ピアノ)

英国ロイヤル・バレエ団 2019年日本公演 公演概要

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2019年に3年ぶりの日本公演を行う英国ロイヤル・バレエ団。このたび、公演の詳細が決定しました。

https://www.nbs.or.jp/publish/news/2018/12/-2019-2.html

「ドン・キホーテ」 全3幕

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振付:カルロス・アコスタ/マリウス・プティパ 音楽:ルートヴィク・ミンクス
会場:東京文化会館
上演時間:約2時間45分予定
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団


【公演日時と予定される主な出演者】

■6月21日(金) 18:30
 キトリ:マリアネラ・ヌニェス
 バジル:ワディム・ムンタギロフ


■6月22日(土) 13:00
 キトリ:ヤスミン・ナグディ
 バジル:アレクサンダー・キャンベル


■6月22日(土) 18:00
 キトリ:高田茜
 バジル:スティーヴン・マックレー


■6月23日(日) 13:00
 キトリ:ローレン・カスバートソン
 バジル:マシュー・ボール


■6月25日(火) 18:30
 キトリ:高田茜
 バジル:スティーヴン・マックレー


■6月26日(水) 18:30
 キトリ:ナターリヤ・オシポワ
 バジル:ワディム・ムンタギロフ

高田茜さんとスティーヴン・マックレーが2公演、ワディム・ムンタギロフは、マリアネラ・ヌニェスとナタリア・オシポワをパートナーに。平野亮一さんはエスパーダでしょうか?
ロイヤル・バレエの本拠地での「ドン・キホーテ」では金子扶生さん、セザール・コラレスが主演の回もよていされていますが、日本でも観たかったです。
それでも、6公演を組むことができるのですから凄い。それだけロイヤル・バレエには素晴らしいダンサーが揃っていますね。

〈ロイヤル・ガラ〉

※上演予定作品

「シンフォニー・イン・C」

〈マーゴ・フォンテインに捧ぐ〉より「眠れる森の美女」"ローズ・アダージオ"

「マノン」より3つのパ・ド・ドゥ

「ロミオとジュリエット」よりパ・ド・ドゥ

「白鳥の湖」よりパ・ド・ドゥ

「三人姉妹」 ほか、アシュトン、ウィールドン、マクレガー、スカーレットの作品を予定。

会場:神奈川県民ホール
上演時間:約2時間30分予定
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団


【公演日時と「シンフォニー・イン・C」の予定される出演者】
6月29日(土) 14:00
「シンフォニー・イン・C」

 ローレン・カスバートソン&ワディム・ムンタギロフ
 マリアネラ・ヌニェス&平野亮一
 高田茜&アレクサンダー・キャンベル
 ヤスミン・ナグディ&ヴァレンティノ・ズッケッティ


6月30日(日) 14:00
「シンフォニー・イン・C」

 ナターリヤ・オシポワ&スティーヴン・マックレー
 サラ・ラム&リース・クラーク
 崔 由姫&マルセリーノ・サンベ
 フランチェスカ・ヘイワード&アクリ瑠嘉

*その他の演目の配役は決まり次第お知らせいたします。来日プリンシパルは、各日とも総出演の予定です。


【入場料金(税込)】※両演目共通
S:¥25,000 A:¥22,000 B:¥19,000 C:¥15,000 D:¥11,000 E:¥8,000
※未就学児のご入場はお断りいたします。

※表記の出演者は12月3日現在の予定です。出演者の怪我・病気、その他の都合により変更になる場合がありますので
予めご了承ください。変更にともなうチケットの払い戻し、公演日・券種の振り替えはいたしません。

【NBSの最速先行&お得なチケット】

★最速先行!期間限定発売 〈ロイヤル コンプリート チケット〉

東京・横浜の全8公演のS席を各1枚ずつご購入いただくスペシャル・セット券です(総額¥200,000)。超豪華ご購入特典を予定しています。

【販売期間】NBS WEBチケットのみで1月17日(木)21時~1月19日(土)18時に発売


★「ドン・キホーテ」〈ロイヤル・ガラ〉2演目セット券 S~C席 [座席選択] 
「ドン・キホーテ」と〈ロイヤル・ガラ〉の2演目のS~C席を同時に同一枚数お買い上げいただくと、下記の金額を割引します。2演目の公演日と席種は自由に組み合わせていただけます。
S:1枚につき2,000円、A:1枚につき1,500円、B:1枚につき1,000円 C:1枚につき500円
【販売期間】2019年1月19日(土)21時~1月22日(火)18時 

※NBS WEBチケットのみで販売します。


★NBS WEBチケット 単独券先行発売

【販売期間】2019年1月23日(水)21時~2月2日(土)18時


★一般発売 2019年2/9(土)10:00より


★その他、お得なチケットの販売を予定しています

※「バレエの祭典」会員に届いた案内によれば、全8公演セットのコンプリートチケットの特典は、ダンサーのサイン入りのプログラム、ダンサーとの記念撮影などの予定だそうです。

英国ロイヤルバレエ「ドン・キホーテ」(作曲:ミンクス)[Blu-ray]
OPUS ARTE (2014-07-30)
売り上げランキング: 100,182

横浜バレエフェスティバル2019 8月3日開催

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横浜バレエフェスティバル2019が、2019年8月3日に開催されることが発表されました。

https://yokohamaballetfes.com/

毎回、なかなか日本では観られないような作品、そして国内外で活躍するダンサーたちを迎えたユニークなガラです。
5周年にふさわしい豪華キャストで開催されます。

また、この横浜バレエフェスティバルの出演者オーディションには、毎回注目の若手ダンサーが出演しています。
特に第一回には、現在来日中のマリインスキー・バレエのセカンド・ソリストで、主演も果たしている永久メイさんがオーディションを経て出場しました。



【出演者】
<ワールドプレミアム>

高田茜
英国ロイヤルバレエ団 プリンシパル

小池ミモザ
モナコ公国モンテカルロ・バレエ団 プリンシパル

菅井円加
ハンブルク・バレエ団 ソリスト

平田桃子
バーミンガム・ロイヤル・バレエ プリンシパル

津川友利江
元バレエ・プレルジョカージュ

厚地康雄
バーミンガム・ロイヤル・バレエ   プリンシパル

二山治雄
パリ・オペラ座バレエ団契約団員

遠藤康行
元マルセイユ国立バレエ団 ソリスト・振付家

加藤三希央
ロイヤル・フランダース・バレエ団

エドワール・ユ
BEAVER DAM COMPANY 代表

柳本雅寛
ダンサー・振付家 +81主宰


<フレッシャーズガラ>

前田紗江
英国ロイヤルバレエ団 アーティスト


中尾太亮
英国ロイヤルバレエ団


井関エレナ
2018年ヴァルナ国際バレエコンクール ジュニア女子3位 /ベルリン国立バレエ学校

ジュンヌバレエYOKOHAMA

横浜バレエフェスティバル2019 出演者オーディションより選出
第1位・神奈川県民ホール賞 受賞者
第2位


<開催日>

2019年8月3日(土)

<会場>
神奈川県民ホール 大ホール


【チケット販売情報】 

12月7日より、限定58席の先行販売がありましたが、即日完売しました。
若干数の追加販売、情報はこちらで。

【チケット価格】
・S席(指定席):11,880円

【プレイガイド】
横浜バレエフェスティバルチケットセンター(チケットペイ)


【チケット一般販売情報】
2018年12月21日(土)10:00~2019年8月3日(金)23:59

【チケット価格】
・S席(指定席):前売11,880円(当日:12,000円)
・A席(指定席):前売 9,720円(当日: 10,000円)
・B席(3階自由席)
◎大人B席: 前売 3,240円(当日: 4,000円)
◎こどもB席(4歳以上中学生まで):2,000円(当日券も同価格)
※B席は、「横浜バレエフェスティバルチケットセンター(チケットペイ)」と「チケットかながわ」でのお取扱いになります。
・神奈川県民シートS席(神奈川県在住・在勤の方のみ購入可):前売り 8,680円
・神奈川県民シートA席(神奈川県在住・在勤の方のみ購入可):前売り 6,480円

◆ チケットかながわ http://www.kanagawa-arts.or.jp/tc/
Tel 0570-015-415(10:00~18:00)

◆ イープラス   http://eplus.jp/

横浜バレエフェスティバルチケットセンター(チケットペイ)

NHK バレエの饗宴2019 4月6日開催

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恒例となってきた『NHK バレエの饗宴2019』の概要が発表されています。

https://www.nhk-p.co.jp/ballet/index.html

2019年4月6日(土)15:00 【終演予定:18:15】
会場:NHKホール

S席:12,000円 A席:9,000円 B席6,000円 C席:3,000円
一般発売:2019年1月26日(土)

【プログラム】

カリーナ・ゴンザレス&吉山シャール ルイ・アンドレ
(ヒューストン・バレエ団プリンシパル)
『ロミオとジュリエット』よりバルコニーのパ・ド・ドゥ
振付:スタントン・ウェルチ
音楽:プロコフィエフ

C/ompany
『bolero/忘れろ』
構成:大植真太郎
音楽:ラヴェル
出演:大植真太郎、辻本知彦

東京シティ・バレエ団
『Octet』
振付:ウヴェ・ショルツ
音楽:メンデルスゾーン
出演:
岡博美、清水愛恵、キム・セジョン、石黒善大、沖田貴士、中弥智博、他

東京バレエ団

『セレナーデ』
振付:ジョージ・バランシン
音楽:チャイコフスキー
出演:上野水香、川島麻美子、秋元康臣、他

牧阿佐美バレヱ団
『ドン・キホーテ』第3幕
演出・振付:アザーリ・M・プリセツキー
 (プティパ、ゴルスキー版に基づく)
音楽:ミンクス
出演:阿部博恵、清瀧千晴、他

指揮:井田勝大
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団

前売開始 2019年1月26日(土) 10時 発売開始
入場料 S席 12,000円 A席 9,000円
B席 6,000円  C席 3,000円
(全席指定・税込) 

【チケット】
https://www.nhk-p.co.jp/ballet/ticket.html

ローソンチケット
 Lコード 32262
[インターネット・携帯受付]
http://l-tike.com/nhkb/
※PC、スマートフォンは座席選択可
(1月27日(日)0:00より)

☎電話予約
0570-084-003 [音声応答電話予約 無休 ※要Lコード]
0570-000-407 [オペレーター受付 10:00~20:00]

[店頭販売]
ローソン ミニストップ


チケットぴあ Pコード 483-330
[インターネット・携帯受付]
http://pia.jp/t/
※PC、スマートフォンは座席選択可
(発売1時間後より)

☎電話予約
0570-02-9999(音声応答電話予約 ※要Pコード)

[店頭販売 ※座席選択可(発売1時間後より)]
チケットぴあ セブンーイレブン


e+ イープラス
[インターネット・携帯受付]
http://eplus.jp/

[店頭販売]
ファミリーマート
※PC、スマートフォン、店頭販売は座席選択可

Confetti
[インターネット受付]
http://confetti-web.com/
※PC、スマートフォンは座席選択可

☎オペレーター受付 (平日10:00~18:00)
0120-240-540  ※通話料無料
03-6228-1630  ※携帯・PHSからのご利用の場合

マリインスキー・バレエ、レナータ・シャキロワがファースト・ソリストに昇進、インタビュー、永久メイさんのラジオインタビュー

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マリインスキー・バレエの来日公演が終わりました。

当初は、ロパートキナ、ヴィシニョーワという看板プリンシパルが引退などで不在となり、マリインスキー・バレエの今後を心配する声もありました。が、ふたを開けてみたら、若いダンサーが育ちつつあり、その一方でテリョーシキナ、コンダウーロワ、オスモルキナなどのベテランが非常にクオリティの高い、素晴らしいパフォーマンスを披露してくれました。美しいコール・ド・バレエも健在で、やはり世界トップのバレエ団であることを実感させられました。

個人的なハイライトは、シャキロワとスチョーピン主演の「ドン・キホーテ」、テリョーシキナとキミン・キム主演の「ドン・キホーテ」、そしてテリョーシキナとシクリャーロフ主演の「白鳥の湖」でした。この3公演は、年間ベスト級の、バレエとしては最高峰の興奮と感動を与えてくれたパフォーマンスでした。

今回の来日公演の「ドン・キホーテ」に2回主演して、輝かしいテクニックと明るいキャラクター、キトリを踊るために生まれてきたようなレナータ・シャキロワは、注目のダンサーの一人です。そのシャキロワが、日本公演中にファースト・ソリストに昇進しました。

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https://www.mariinsky.ru/en/company/ballet/soloists

マリインスキー・バレエのファースト・ソリストは、オスモルキナ、ノヴィコワというなぜプリンシパルになっていないのか不思議な素晴らしいバレリーナたち、中堅のバトーエワ、シャプラン、そして今回の来日公演でも活躍し、入団したばかりなのに圧倒的な美しさと存在感のあるマリア・ホーレワと、実力派が多いクラスです。実質活動している女性プリンシパルが少ないので、次は誰がプリンシパルに上がるのか注目されます。

レナータ・シャキロワとフィリップ・スチョーピンには、12月5日の「ドン・キホーテ」公演後にインタビューをさせていただきました。この二人は本当の恋人同士のように息が合っていて幸福感溢れる、そしてテクニック的にも非常に素晴らしい、最高に楽しいパフォーマンスを見せてくれました。

https://www.japanarts.co.jp/news/news.php?id=3654


さて、今回の来日公演でやはり注目されたのが、正式入団でいきなりセカンド・ソリストとなった永久メイさんです。「ドン・キホーテ」のキューピッド、ガラ公演の「海賊」、そして「白鳥の湖」のパ・ド・トロワと活躍しました。長い腕を優雅に使っての美しい踊り、キューピッドでは軽やかで愛らしく、「海賊」では輝くばかりの美しさとエレガンス、本当に将来が楽しみです。夏にインタビューさせていただいたVOGUE JAPANの記事も反響がとても大きかったです。

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その永久メイさんが、NHKラジオに出演されました。その時のインタビューがNHKのサイトで聴くことができます。

永久メイ「名門・マリインスキー・バレエの日々」
http://www.nhk.or.jp/radiosp/magazine/detail/nhkjournal20181203.html

愛らしい外見とは裏腹に、とても根性とガッツがあるダンサーです。

ジャパン・アーツさんのInstagramは舞台裏をたくさん観ることができて、とても楽しかったです。スタッフの頑張りが、公演の楽しさに拍車をかけてくれますね。
https://www.instagram.com/japanarts_corp/

来日しなかったメンバーの中でも、今年の入団組など将来が大いに期待されるダンサーが何人もおり、これからのマリインスキー・バレエからは目が離せませんね。

パリ・オペラ座、大晦日にガラ公演とカール・パケット引退公演を中継

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パリ・オペラ座では、12月31日に、公式サイトとarteで350周年を記念するガラ公演とカール・パケット引退公演「シンデレラ」の3幕をネット中継する予定です。

https://www.arte.tv/fr/videos/082792-001-A/350-ans-de-l-opera-de-paris/

350周年記念ガラ公演は、オペラのアリアとバレエの両方が予定されており、人気ソプラノ歌手のソーニャ・ヨンチェヴァも出演するとのことです。

「シンデレラ」中継は3幕のみの予定。現地時間、12月31日、22:15~から、実際の時間より少し遅れての中継となるとのこと。日本との時差は8時間なので、元旦の朝6時過ぎからになります。(日本で視聴できるかどうかは未確認)


日本でも人気のあったカール・パケット。金髪の美しい容姿の持ち主であるだけでなく、生粋のパリ・オペラ座育ちならではのエレガンス、誠実な人柄、サポートの上手さ、そして滅多に怪我をすることがなく、怪我をした同僚の代役としての登板が多くて信頼できるダンサーという高い評価を得ていました。さらに、現代作品における表現力の高さ、内面の充実を感じさせる役作りにも定評がありました。

引退年齢が近くなっても、体力的にも技術的にも大変な「ドン・キホーテ」のバジル役として多数出演していました。また、貴公子役だけでなく、代表作である「白鳥の湖」のロットバルト役、「マノン」の看守、「オネーギン」のグレーミン、「椿姫」のガストンなど脇役でも存在感を発揮しました。

日本でもたびたび京都バレエ団の公演にゲスト出演して、おなじみのダンサーとなっています。今年の夏には、「ル・レーブ“夢”」という失われていたパリ・オペラ座バレエの作品の復元に出演しました。2019年夏には京都バレエ団で彼のさよなら公演「ジゼル」が上演される予定です。


フランスの人気バレエ・ブログDanses avec la plumeでは、カール・パケットのアデューにちなみ、12月からアドベント・カレンダーのように一日1カール、と彼の写真をTwitterで紹介しています。



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「ル・グラン・ガラ 2019」、2019年7月に開催

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世界最高の実力と人気を誇るパリ・オペラ座バレエ団のダンサー5名が出演し、ワーグナーの愛と官能の世界を描いた‟ル・グラン・ガラ 2018”。ヨーロッパ最先端のバレエを日本初演し、「洗練された新しいバレエの到来」と絶賛されました。

この公演がさらにパワーアップして、2019年夏に再来日。前回メンバーに加え、美しきエトワールのアマンディーヌ・アルビッソンとレオノール・ボラック、そしてエトワールに一番近いと言われるオードリック・ベザールが出演し、めくるめく宝石のように華麗なガラ公演を開催します。

Le Grand Gala 2019

出演
マチュー・ガニオ(エトワール)
ドロテ・ジルベール(エトワール)
アマンディーヌ・アルビッソン(エトワール)
ジェルマン・ルーヴェ(エトワール)
レオノール・ボラック(エトワール)
ユーゴ・マルシャン(エトワール)
オニール八菜(プルミエール・ダンスーズ)
オードリック・ベザール(プルミエ・ダンスール)

2019 7月23日~25日 文京シビックホール
他に大阪公演予定

主催:TBS  協力:ベルチェ・アソシエイツ
お問い合わせ チケットスペース 03-3234-9999
詳細が決定次第、順次HP等にて発表いたします。
http://www.ints.co.jp/grand/index.htm
 
チケット発売 2019年3月上旬

「ロシアゴスキー」再放送でロパートキナ他、世界バレエ・フェスティバル「ドン・キホーテ」再放送、チューリッヒ・バレエ「くるみ割り人形」プレミアムシアターで

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NHK Eテレの番組「ロシアゴスキー」、12月11日の放映は第11回「ロシア・バレエの殿堂へ」でした。
https://www2.nhk.or.jp/gogaku/russian/tv/

バレエファンの二人がワガノワ・バレエ・アカデミーを訪ねたり、マリインスキー劇場で観劇したり、そして引退したプリマ・バレリーナ、ウリヤーナ・ロパートキナを訪ねてインタビューするという趣向でした。

この番組は、12月18日(火)午前5:30~5:55に再放送されます。ロパートキナの近況もわかるなど、ロシア・バレエファンには見逃せない内容です。


今年の夏、東京を熱くさせた世界バレエフェスティバルの全幕プロ「ドン・キホーテ」(ミリアム・ウルド=ブラム、マチアス・エイマン主演 東京バレエ団)がCSのテレビ朝日チャンネルで再放送されます。
https://www.tv-asahi.co.jp/ch/contents/variety/0288/

12月20日(木)よる6:30~9:00

本放送の時に見ましたが、素晴らしかった舞台の映像をノーカットで見やすいアングルで撮影しているだけでなく、クラスレッスンなど楽屋裏の様子、ミリアムとマチアスのインタビューなど、とても充実した内容でした。


バレエを多く放映してくれるNHK-BSのプレミアムシアターでは、

12月23日(日)に、チューリッヒ・バレエの「くるみ割り人形とねずみの王様」を放映します。
http://www4.nhk.or.jp/premium/

バレエ「くるみ割り人形とねずみの王様」(全2幕)
振付:クリスティアン・シュプック
チャイコフスキー 作曲

<出 演>
ドロッセルマイヤー:ドミニク・スラウコフスキー
マリー:ミシェル・ウィレムス
くるみ割り人形/王子/ドロッセルマイヤーのおい:ウィリアム・ムーア
ピルリパート姫:ジュリア・トネッリ ほか
チューリヒ・バレエ団
チューリヒ・ジュニア・バレエ団

<合 唱>チューリヒ歌劇場女声合唱団
チューリヒ歌劇場児童合唱団
<管弦楽>フィルハーモニア・チューリヒ
<指 揮>ポール・コネリー

収録:2018年4月13・15日 チューリヒ歌劇場(スイス)

くるみ割り人形/ドロッセルマイヤーの甥役のウィリアム・ムーアは元シュツットガルト・バレエのプリンシパルで、現シュツットガルト・バレエのプリンシパルのデヴィッド・ムーアの兄にあたります。クリスチャン・シュプック振付ということなので、少しひねった内容になりそうです。


なお、プレミアムシアターでは、

1/20(日) 24:00-  ミラノ・スカラ座バレエ 『恋人たちの庭』 (再放送) ロベルト・ボッレ、ニコレッタ・マンニ主演

1/27(日) 24:00- ニューヨーク・シティバレエ in パリ 『バランシン・ガラ』(再放送)

「ワルプルギスの夜」 歌劇「ファウスト」バレエ音楽 グノー 作曲
「ソナチネ」 ラヴェル 作曲
「高貴で感傷的なワルツ」 ラヴェル 作曲
「ラ・ヴァルス」 ラヴェル 作曲
「シンフォニー・イン・C」 交響曲 第1番 ハ長調 ビゼー 作曲

の放映も予定されています。

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NHKクラシック・ハイライトでルグリ「Moment」放映/ルグリ「Stars In Blue」芸劇BUZZ紹介記事

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2018年も早いもので大晦日になりました。

マニュエル・ルグリの『Moment』が12月31日(月)大みそか恒例の《クラシック・ハイライト2018》(NHK Eテレ 21時20分〜23時45分)で抜粋放送されます。
‘平成の時代に名前を刻んだアーティスト’として紹介されます。

2017年の「ルグリ・ガラ」でルグリが踊り、滝澤志野さんがピアノを弾いたソロ作品。ルグリの若々しさと新境地を同時に見せてくれた、楽しい作品でした。(ナタリア・ホレツナ振付)


そのマニュエル・ルグリの『Stars In Blue』公演が2019年3月に開催されます。



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東京芸術劇場コンサートホール、愛知芸術劇場コンサートホール、大阪シンフォニーホール、宮崎メディキット県民文化センターでの公演です。出演はルグリの他、オルガ・スミルノワ、セミョーン・チュージン、木本全優、三浦文彰、田村響、滝澤志野です。放映される『Moment』も上演されます。

この公演の紹介記事を、東京芸術劇場の広報誌「芸劇BUZZ」に執筆しました。こちらは、Web上のPDFでも読むことができます。

https://www.geigeki.jp/ch/images/buzz/2018_26/03.pdf

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金森穣(Noism) 第60回毎日芸術賞 受賞

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第60回(2018年度)毎日芸術賞(特別協賛・信越化学工業株式会社)の受賞者が決まりました。

毎日芸術賞は、毎日新聞社が主催する賞で、前年の11月からその年の10月までに国内で行われたあらゆる芸術文化活動を対象に、特に優秀、かつ新鮮な業績をあげたと認められる芸術家個人・団体に贈られます。

https://noism.jp/mainichi_kanamori/

毎日新聞の社告
http://mainichi.jp/articles/20190101/ddm/001/040/097000c

金森穣さん(演出振付家・舞踊家)Noism公演「Mirrorring Memoriesーそれは尊き光のごとく」(東京文化会館小ホール)、Noism×SPAC「ROMEO & JULIETS(ロミオとジュリエットたち)」(りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館など4会場)の演出・演技

栗木京子さん(歌人)歌集「ランプの精」(現代短歌社)

内藤礼さん(現代美術家)個展「内藤礼-明るい地上には あなたの姿が見える」(水戸芸術館現代美術ギャラリー)

永井愛さん(劇作家)二兎社公演「ザ・空気 ver.2 誰も書いてはならぬ」(東京芸術劇場シアターイーストなど)の作・演出

宮本輝さん(作家)小説「流転の海」(新潮社)シリーズ完結 全9部

特別賞
 大林宣彦さん(映画監督) 映画「花筐/HANAGATAMI」


というわけで、Noismの芸術監督、金森穣さんが受賞しました。

これは、金森個人の創作活動に留まらず、日本初、そして今なお唯一の劇場専属舞踊団であるNoismを15年間率いて続けてきた活動が認められ、評価されたからこその受賞であり、Noismにとっても今後の活動に大きな励みとなります。
https://noism.jp/mainichi_kanamori/より

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(金森穣さん)

「ROMEO & JULIETS(ロミオとジュリエットたち)」は、かなり実験的な作風でテキストもフィーチャーされており、SPACの俳優たちも参加しているだけでなく、ジュリエットが複数出演しているなど決してわかりやすい作品ではありませんが、観客におもねることなく、考えさせてくれる芸術性の高い作品は非常に刺激的で面白かったです。


前回、第59回は熊川哲也さんが受賞した賞です。また、第52回は吉田都さん、第23回は森下洋子さんが受賞しています。

*******
Noismは、2018年は過去の代表作をアレンジした「Mirroring Memories-それは尊き光のごとく」、そして新作「ROMEO&JULIETS」(Noism1×SPAC 劇的舞踊)を上演したほか、ロシア・サンクトペテルブルグのディアギレフ・フェスティバルで「ラ・バヤデール−幻の国」を上演して、現地でも絶賛を浴びました。

また、副芸術監督、バレエ・ミストレスである井関佐和子さんは、昨年ニムラ賞を受賞しています。

その一方で、新潟市の財政難もあり、Noismの活動延長がなかなか決まらないという困難にも直面していました。昨年12月15日になってようやく、2020年8月末迄、一年間延長の線で「調整中」ということがようやく決まったと報道されています。
(Noism Supporters Unofficialより)
http://noism-supporters-unofficial.info/supporters-blog/shin/4580/

「Noism」活動、18年度末までに検討
新潟市議会、担当部長が答弁
https://www.niigata-nippo.co.jp/news/politics/20180306378780.html

新潟市に寄せられた要望

ぜひノイズムの存続を
https://www.city.niigata.lg.jp/smph/shisei/mayor/tegami_top/tegami/tegami_30top/30_3kyouiku/H30-3-1.html

Noism に対する力強い支援をお願いします
http://www.city.niigata.lg.jp/smph/shisei/mayor/tegami_top/tegami/tegami_29top/29_3kyouiku/H29-3-29.html

新潟市の市長選挙が昨年10月に行われ、新しい市長は必ずしも積極的にNoismを支援する政策ではなかったようなのですが、ひとまず安心とはいうものの、今までの活動期間よりも短い一年間というのは不安が残ります。今回の受賞が、活動継続に向けての大きな一押しとなったと言えることでしょう。


今後の活動も目白押しです。新作『R.O.O.M.』/『鏡の中の鏡』の他、7月にはもう一つ新作が予定されており、『カルメン』ロシア・モスクワ公演、シビウ国際演劇祭にも『R.O.O.M.』/『鏡の中の鏡』の上演が予定されているなど、国際的な活動も続きます。


◆Noism1 実験舞踊vol.1『R.O.O.M.』/『鏡の中の鏡』

新潟公演: 1月25日(金)- 2月17日(日)※全13回 
会場:りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館
(1月25,26,27日 前売完売)

東京公演: 2月21日(木)- 2月24日(日)※全5回
会場:吉祥寺シアター(前売完売)




◆Noism2定期公演vol.10

3月15日(金)- 17日(日)※全5回
会場:りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館

◆Noism2札幌公演
4月19日(金)- 20日(土)※全2回
会場:札幌文化芸術劇場 hitaru

チェーホフ国際演劇祭2019
◆Noism劇的舞踊『カルメン』ロシア・モスクワ公演

5月29日(水)- 31日(金)
会場:Helikon Opera

シビウ国際演劇祭2019
◆Noism1実験舞踊vol.1『R.O.O.M.』/『鏡の中の鏡』

ルーマニア・シビウ公演(予定)
6月中旬

◆Noism新作(予定)
新潟公演:7月19日(金)- 21日(日)
会場:りゅーとぴあ 新潟市民芸文化会館

東京公演:7月27日(土)- 28日(日)
会場:目黒パーシモンホール

NHK-BSプレミアムシアターで、ロイヤル・バレエ、リアム・スカーレット振付「白鳥の湖」他放映

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NHK-BSプレミアムの「プレミアムシアター」では、たくさんのバレエ公演を放映する予定があります。

なかでも、昨年初演された、ロイヤル・バレエの30年ぶりの新しい「白鳥の湖」(リアム・スカーレット振付)が2月18日に放映されるのは嬉しいことです。豪華絢爛な舞台装置や衣装、ドラマティックな演出が大きな話題を呼び、映画館での上映は大ヒットしました。主演にマリアネラ・ヌニェスとワディム・ムンタギロフ、そして王子の妹役で高田茜さんとフランチェスカ・ヘイワードが出演しています。
(私の感想はこちら

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http://www4.nhk.or.jp/premium/

1月21日(月)【1月20日(日)深夜】午前0時00分~

◇ミラノ・スカラ座バレエ
「恋人たちの庭」【再放送】

バレエ「恋人たちの庭」(全1幕)
振付:マッシミリアーノ・ヴォルピーニ
音楽:モーツァルト

<出 演>
女:ニコレッタ・マンニ
男:ロベルト・ボッレ
夜の女王:マルタ・ロマーニャ
ドン・ジョヴァンニ:クラウディオ・コヴィエッロ
レポレッロ:スティアン・ファジェッティ
アルマヴィーヴァ伯爵:ミック・ゼーニ
伯爵夫人:エマヌエラ・モンタナーリ
フィガロ:ワルテル・マダウ
スザンナ:アントネッラ・アルバーノ
グリエルモ:ヴァレリオ・ルナデイ
フェランド:アンジェロ・グレコ
フィオルディリージ:ヴィットリア・ヴァレリオ
ドラベルラ:マルタ・ジェラーニ ほか
ミラノ・スカラ座バレエ団

<演 奏>ミラノ・スカラ座管弦楽団のメンバーによる室内楽

収録:2016年4月9日 ミラノ・スカラ座(イタリア)


1月28日(月)【1月27日(日)深夜】午前0時00分~午前3時25分

◇ニューヨーク・シティ・バレエ in パリ

「バランシン・ガラ」(1:42:00~3:25:00)
<演 目>
「ワルプルギスの夜」 歌劇「ファウスト」バレエ音楽 グノー 作曲
「ソナチネ」 ラヴェル 作曲
「高貴で感傷的なワルツ」 ラヴェル 作曲
「ラ・ヴァルス」 ラヴェル 作曲
「シンフォニー・イン・C」 交響曲 第1番 ハ長調 ビゼー 作曲

<出 演>
サラ・マーンズ
アドリアン・ダンチヒ・ウォリング
ローレン・ラヴェット
ミーガン・フェアチャイルド
ホアキン・デ・ルス
スターリング・ヒルティン
ジャレッド・アングル
アマル・ラマサール
タイラー・ペック
アンドリュー・ヴィエット
テレサ・ライクレン
タイラー・アングル
アルストン・マクギル
アンソニー・ハクスリー
ブリタニー・ポラック
テイラー・スタンリー ほか
ニューヨーク・シティ・バレエ団

<ピアノ>エレーン・シェルトン
<管弦楽>オーケストラ・プロメテ
<指 揮>ダニエル・キャップス

収録:2016年7月12・16日 シャトレ座(パリ)

2月11日(月)【2月10日(日)深夜】午前0時00分~
◇ロイヤル・フランダース・バレエ公演「ラヴェル」【再放送】
(「展覧会の絵」はシディ・ラルビ・シェルカウイ振付)
「ラヴェル」
バレエ音楽「展覧会の絵」 ラヴェル 作曲
バレエ音楽「マ・メール・ロワ」 ラヴェル 作曲

<出 演>
王妃(マ・メール・ロワ):ナンシー・オスバルデストン
王(マ・メール・ロワ):アレグザンダー・バートン
アルマ(マ・メール・ロワ):ドリュー・ジャコビー ほか
ロイヤル・フランダース・バレエ団

<管弦楽>フランダース・オペラ管弦楽団
<指 揮>ヤニス・プスプリカ収録:2016年6月3・4日 フランダース歌劇場(ベルギー アントワープ)


2月18日(月)【2月17日(日)深夜】午前0時00分~
◇英国ロイヤル・バレエ『白鳥の湖』
◇ボリショイ・バレエ『黄金時代』【再放送】

◇英国ロイヤル・バレエ「白鳥の湖」

バレエ「白鳥の湖」(全4幕)
原振付:マリウス・プティパ、レフ・イワノフ
改定振付:リアム・スカーレット、フレデリック・アシュトン
チャイコフスキー 作曲

<出 演>
オデット/オディール:マリアネラ・ヌニェス
ジークフリート王子:ワディム・ムンタギロフ
王妃:エリザベス・マクゴリアン
悪魔ロットバルト:ベネット・ガートサイド
ベンノ(道化):アレグザンダー・キャンベル
ジークフリート王子の妹たち:高田 茜、フランチェスカ・ヘイワード ほか
英国ロイヤル・バレエ団

<管弦楽>英国ロイヤル・オペラ・ハウス管弦楽団
<指 揮>コーエン・ケッセルス

収録:2018年6月12日 英国ロイヤル・オペラ・ハウス(ロンドン)

◇ボリショイ・バレエ「黄金時代」【再放送】
バレエ「黄金時代」(全2幕)
振付:ユーリ・グリゴローヴィチ
音楽:ドミートリ・ショスタコーヴィチ

<出 演>
リタ(若い踊り子):ニーナ・カプツォーワ
ボリス(若い漁師):ルスラン・スクヴォルツォフ
ヤーシュカ(ギャングのリーダー):ミハイル・ロブーヒン
リューシカ(ギャングの仲間):エカテリーナ・クリサノワ ほか
ボリショイ劇場バレエ団

<管弦楽>ボリショイ劇場管弦楽団
<指 揮>パヴェル・クリニチェフ

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バーミンガム・ロイヤル・バレエの次期芸術監督にカルロス・アコスタ

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24年間もの間、バーミンガム・ロイヤル・バレエの芸術監督を務めているデヴィッド・ビントレーが、今シーズン末、2019年7月に退任し、振付に専念すると発表されていました。

退任発表後、後任探しが行われていましたが、このほど後任がカルロス・アコスタ(元ロイヤル・バレエ プリンシパル)に決定したことが発表されてました。アコスタは2020年の1月に芸術監督として就任します。

https://www.brb.org.uk/post/carlos-acosta-appointed-as-new-director-of-birmingham-royal-ballet

カルロス・アコスタのコメント

「バーミンガムロイヤル・バレエの芸術監督に就任することは大きな名誉です。サー・ピーター・ライトによって築かれた素晴らしい基礎の上に、デヴィッド・ビントレーが、このバレエ団を英国をリードする代表的なクラシック・バレエ・カンパニーの一つとしての地位を確立させた努力に大きな敬意を払っています。
私は、このクラシック・バレエの伝統の上に、レパートリーを拡大し、より新しく多様性に富んだ観客に向けてアウトリーチする意欲を持っています。21世紀における、世界をリードするクラシック・バレエ・カンパニーとは何かを、このカンパニーを通じて見せたいと思っています」


キューバのハバナの貧しい家庭の、11人兄弟の末っ子として生まれたアコスタは、キューバ国立バレエ学校で学び、16歳でローザンヌ国際バレエコンクールで優勝しました。以来30年間、世界を代表するバレエ・カンパニーで活躍し、ロイヤル・バレエのプリンシパルとして17年間君臨しました。現在45歳。

2016年にロイヤル・バレエを引退後、キューバに自らのダンスカンパニー、アコスタ・ダンサを設立し、またハバナに自身のダンスアカデミーを開いて2017年9月に最初の生徒を受け入れました。2007年に書いた自伝はベストセラーに。また、 ローレンス・オリヴィエ賞、ブノワ賞、英国ナショナル・ダンス・アワードなど数々の賞に輝くほか、ロイヤル・アカデミー・オブ・ダンスから、ダンス界におけるもっとも影響力のある人物の一人として、エリザベス女王戴冠賞を授与されています。

New York Timesでは、アコスタへの電話インタビューが掲載されています。

https://www.nytimes.com/2019/01/15/arts/dance/carlos-acosta-birmingham-royal-ballet.html

「大きな挑戦だけど、挑戦することは好きです。カンパニーに変革をもたらして、現代にマッチしたものにすることができると思います。世界に、バーミンガムにはワールド・クラスのクラシック・バレエ・カンパニーがあるというメッセージを伝えたい」

アコスタは、フレデリック・アシュトンやケネス・マクミランといった英国バレエの伝統を大切にしつつ、ロイヤル・バレエでは見落とされている振付家の作品も取り入れたり、今まで気づかれていなかったようなダンサーや作品も探したいと語っています。「様々な分野からレパートリーを持っていき、様々なダンスや伝統を通して、ダンスにおける女性の貢献にも敬意を表し、普段バレエを観ないような観客を育てて行きたいと思います」

英国においては、アーツ・カウンシルを通してバレエ/ダンスへの助成は多く設けられているものの、多分に漏れず助成金は削減されている傾向にあり、特にBrexitによってEUからの助成を受けられなくなるといった問題があります。アコスタは、カンパニーの資金的な問題についてはまだ十分知らないところもあるものの、今後も助成を受けられるように明確なビジョンを表明し、アーツカウンシルやバーミンガム市と話し合いたいと語っています。

アコスタ・ダンサがアソシエイト・カンパニーであるサドラーズウェルズ劇場の支配人、アラステア・スポルディングはアコスタがどんなに素晴らしいダンサーなのかは誰もが知っており、それだけでなく、彼はダンスを見せるためのエキサイティングなやり方についてよく考えており、クリエイティブな思考を持っていると共に、教師としても素晴らしいと評価しています。また、貧しい出自から世界的なスターになったバックグラウンドがあるアコスタは、様々な階層のダンサーや観客を惹きつける必要があることをよく理解しているとも。


カルロス・アコスタは、ロイヤル・バレエでは「カルメン」や「ドン・キホーテ」を振付けています。彼の振付家としての評価は必ずしも高くはないものの、自ら率いるアコスタ・ダンサはキューバ出身のダンサーたちが最先端の振付家の作品を上演して、ヨーロッパなどでツアーを行うなど成功を収めています。昨年は、勅使川原三郎がこのカンパニーに新作を振付け、勅使川原三郎、佐東利穂子が客演するというユニークなトリプル・ビルが上演されました。こちらの活動も引き続き行うとのことです。

世界的な知名度の高いスター・ダンサーが芸術監督に就任するとあって、バーミンガムロイヤル・バレエの注目度は上がることでしょう。まずは、今年6月のロイヤル・バレエの来日公演でのアコスタ振付「ドン・キホーテ」の上演が楽しみです。

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マシュー・ボーンの「白鳥の湖」、2019年7月来日公演のスケジュールとチケット

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2019年7月に来日する、マシュー・ボーンの「白鳥の湖」の公演スケジュール&チケット詳細が決定しています。

http://hpot.jp/stage/swanlake2019

イギリス人演出・振付家であるマシュー・ボーン氏は、古典バレエ作品に斬新な解釈を加えることで新たな光を当て、数々の金字塔を打ち立ててきた。そんな彼が一躍世界に名を知られた作品、それが『白鳥の湖~スワン・レイク~』だ。

スワン役を全員男性が演じるという斬新な演出で、ダンス公演としては異例の4ヶ月というロングラン記録を打ち立て、1998年にはブロードウェイに進出。1999年には、演劇界最高の栄誉であるトニー賞において、最優秀ミュージカル演出賞、振付賞、衣裳デザイン賞の3冠に輝き、またローレンス・オリヴィエ賞他30以上の国際的な演劇賞に輝いた。


期間:2019年7月11日(木)~21日(日)<全16回> (詳しい日程はリンク先にて)

劇場:Bunkamura オーチャードホール

主催:ホリプロ/TBS

【チケット料金】
S席:13,000円
A席:9,500円
B席:6,000円

【ステージ・メンバーズ先着先行販売】(有料会員)
受付期間:2月2日(土)9:00~2月8日(金)23:59

【オンラインチケット抽選先行販売】(無料会員)
受付期間:2月9日(土)12:00~2月17日(日)23:59
抽選日:2月20日(水)

【オンラインチケット先着先行販売】(無料会員)
受付期間:2月23日(土)12:00~3月14日(木)23:59

【一般販売】
3月16日(土)10:00

キャストは未定のようです。

英国では、このニューアドベンチャーズの「白鳥の湖」のツアーはすでに9月23日より始まっています。12月4日から1月27日まではサドラーズ・ウェルズ劇場、5月25日までは英国内のツアーです。
https://new-adventures.net/swan-lake


現在のニューアドベンチャーズ「白鳥の湖」での大きな話題は、ザ・スワン/ザ・ストレンジャーに、ロイヤル・バレエの若きプリンシパル、マシュー・ボールがキャスティングされていることですが、ロイヤル・バレエは2019年6月に来日公演を行う予定であり、7月にはロサンゼルスのツアーもあることから、今回の「白鳥の湖」来日公演マシュー・ボールの参加はちょっと難しそうです。

英国での公演でやはりザ・スワン/ザ・ストレンジャーを演じているマックス・ウェストウェルは、元イングリッシュ・ナショナル・バレエで、退団後は「パリのアメリカ人」に主演してきました。また、映画「くるみ割り人形と秘密の王国」では、花のワルツのキャバリエ役で出演しています。もう一人のウィル・ボジアーは、「赤い靴」「眠れる森の美女」「シザーハンズ」といったボーン作品に出演してきたほか、ミュージカルへの出演経験もあるダンサー。

また、現在の英国ツアーでは、昨年10月に来日した「マシュー・ボーンのシンデレラ」でエンジェル役を演じたリアム・ムーアが王子役で出演しており、非常に評価が高い模様です。リアム・ムーアは、ミュージカル「ビリー・エリオット」の初代ビリー役でも知られており、とてもカリスマ性の高い、素晴らしいダンサーです。


新国立劇場バレエ団 2019-20 バレエ、ダンスのラインアップ発表

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新国立劇場バレエ団 2019-20ラインアップが発表されました。大原永子監督最後のシーズンとなります。

https://www.nntt.jac.go.jp/release/detail/23_013294.html

https://www.nntt.jac.go.jp/release/press/upload_files/lineup_ballet_dance_2019-2020.pdf

<Ballet
2019/2020 シーズン ダンス ラインアップ>

2019 年 10 月
ロメオとジュリエット
7回公演

2019 年 12 月
くるみ割り人形
9回公演

2020 年 1 月
ニューイヤー・バレエ
「セレナーデ」、「ライモンダ」よりパ・ド・ドゥ、「海賊」よりパ・ド・ドゥ、
「DGV Danse à Grande Vitesse」(ウィールドン振付)

3回公演

2020 年 2 月~3 月
マノン
5回公演

2020 年 5 月
ドン・キホーテ
6回公演

2020 年 6 月
不思議の国のアリス
8回公演

英国的なレパートリーで占められたラインアップとなりました。次期芸術監督が吉田都さんとなることも、関係しているのかもしれません。

マクミランのドラマティック・バレエが2作品入るのが嬉しいところです。特に久しぶりの「マノン」楽しみですね。

大好評だった「不思議の国のアリス」の再演も早速入りました。完全にソールドアウトを記録した「アリス」、8公演では足りないかもしれませんね。

恒例となってきた「ニュー・イヤー・バレエ」は、「セレナーデ」の再演も嬉しいところです。また、クリストファー・ウィールドン振付の「DGV Danse à Grande Vitesse」がレパートリー入りします。

ロイヤル・バレエで2006年に初演され、NYCB、そしてボリショイ・バレエのレパートリーにもなっている作品で、音楽はマイケル・ナイマンです。


〈1演目 8公演〉
2019 年 7 月
こどものためのバレエ劇場 2019
白鳥の湖

8回公演


<Dance
2019/2020 シーズン ダンス ラインアップ>

〈計3演目 11公演〉
2019 年 11 月~12 月
中村恩恵×新国立劇場バレエ団
「ベートーヴェン・ソナタ」

2回公演

2020 年 3 月
新国立劇場バレエ団
「DANCE to the Future 2020」

4回公演

2020 年 6 月
小野寺修二 カンパニーデラシネラ
「ふしぎの国のアリス」

5回公演


やはり好評だった「ベートーヴェン・ソナタ」の再演も喜ばしいことです。

今シーズン復活した「「DANCE to the Future 」では、アドヴァイザーに遠藤康行さんを迎えます。

いずれにしても、とても楽しみな新シーズンとなりました。ドラマティック・バレエを加えることで、ダンサーたちの表現力もますます向上するのではないかと期待します。

ロイヤル・オペラハウス・シネマシーズン、ロイヤル・バレエ「ラ・バヤデール」

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ロイヤル・オペラハウス・シネマシーズン、ロイヤル・バレエ「ラ・バヤデール」が、1月18日より劇場公開されます。

http://tohotowa.co.jp/roh/movie/?n=la-bayadere

La_bayadre_vadim_muntagirov_as_solo

試写を見せていただきました。とにかく今回はキャストが豪華。ニキヤにマリアネラ・ヌニェス、ガムザッティにナタリア・オシポワ、ソロルにワディム・ムンタギロフというトップスターを揃え、大僧正にはギャリー・エイヴィス。ブロンズ・アイドルにアレクサンダー・キャンベル、影のヴァリエーションに崔 由姫、ヤスミン・ナグディ、高田 茜とプリンシパルを中心に配役するという、通常では考えられない贅沢さです。マグダヴェーヤ(苦行僧)がアクリ瑠嘉なのも嬉しい。

そして主演陣の素晴らしいこと。別の日には、ニキヤ役にオシポワ、ガムザッティにヌニェスと役を交換するということもしたというので、そちらも興味深いけど、現代最高のバレリーナが対決すると考えただけでもわくわくし、実際にも二人の思いの激しいぶつかり合いが観られて手に汗を握りました。気高く凛としたヌニェスのニキヤは、影の王国のヴァリエーションのバランスと回転も完璧。秘められた恋に身を焦がし、裏切りに苦しみ愛に殉じる演技に感情移入させられます。

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一方のオシポワのガムザッティはゴージャスで、権力者の娘ゆえの強さの一方で、ソロルに純粋に恋し、ニキヤとの関係を知って慟哭して恐ろしい策略に手を染めるまでの心の動きがよく描かれていました。『ラ・バヤデール』はやはり、ニキヤとガムザッティが同等の実力のあるダンサーが演じないとつまらない。その点で、これほどまでにハマったキャスティングはありません。もちろん彼女の輝かしいテクニックは健在です。

ムンタギロフは、戦士を演じるには少し線が細いものの、ふたりの女性の間で揺れるソロルの優柔不断さと後悔を巧みに演じる一方で、バレエの美しさは天下一品。影の王国のコーダの6連続ドゥーブル・アッサンブレは高さも着地も申し分のない素晴らしさです。

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影の王国のヴァリエーションは三人三様の素晴らしさだけど、特に第一ヴァリエーションの崔 由姫さんの音楽性とクリアな動きは絶品でした。影の王国のコール・ド・バレエも、ロイヤル・バレエにしてはよく揃っています。

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さらに大僧正のギャリー・エイヴィスは、ニキヤの美しさにメロメロになって、それゆえ嫉妬に身を焦がし、結果的にニキヤ殺害計画の引き金を引いてしまう聖職者の苦悶を濃厚に演じてくれて、演技派ぶりを見せてくれました。

裏切り、陰謀、毒殺という心理劇、華麗な婚約式の踊り、影の王国の静謐な美しさ、ブロンズ・アイドルの超絶技巧とバレエの面白さがつまった『ラ・バヤデール』、お勧めです。マカロワ版は、さらにドラマティックな第4幕があるのも特徴的です。

幕間の映像では、ナタリア・マカロワが主役にリハーサルをする場面も観られます。また、日本でのお馴染みノオルガ先生のインタビュー、影の王国のコール・ド・バレエのリハーサルなども。24人のコール・ド・バレエのうち20人は、今回これを踊るのが初めてだそうです。映像の中で、今シーズン入団したばかりの前田紗江さんの姿も観られます。

【振付】マリウス・プティパ
【追加振付】ナタリア・マカロワ
【音楽】レオン・ミンクス
【指揮】ボリス・グルージン

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【出演】
ニキヤ(神殿の舞姫):マリアネラ・ヌニェス
ソロル(戦士):ワディム・ムンタギロフ
ガムザッティ(ラジャの娘):ナタリア・オシポワ
ハイ・ブラーミン(大僧正):ギャリー・エイヴィス
ラジャ(国王):トーマス・ホワイトヘッド
マグダヴェーヤ(苦行僧の長):アクリ瑠嘉
アヤ(ガムザッティの召使):クリステン・マクナリー
ソロルの友人:ニコル・エドモンズ

【第1幕】
ジャンベの踊り:
マヤラ・マグリ、ベアトリス・スティクス=ブルネル

パ・ダクシオン:
エリザベス・ハロッド、ミーガン・グレース・ヒンキス
アナ・ローズ・オサリヴァン、ロマニー・パジャック
クレア・カルヴァート、金子扶生
マヤラ・マグリ、ベアトリス・スティクス=ブルネル
リース・クラーク、ニコル・エドモンズ

【第2幕】
影の王国(ヴァリエーション1): 崔 由姫
影の王国(ヴァリエーション2): ヤスミン・ナグディ
影の王国(ヴァリエーション3): 高田 茜

【第3幕】
ブロンズ・アイドル:アレクサンダー・キャンベル

【上映時間】3時間18分(予定)

【劇場】
北海道 ディノスシネマズ札幌 2019/1/18(金)~2019/1/24(木)
宮城 フォーラム仙台 2019/1/18(金)~2019/1/24(木)
東京 TOHOシネマズ日比谷 2019/1/18(金)~2019/1/24(木)
東京 TOHOシネマズ日本橋 2019/1/18(金)~2019/1/24(木)
東京 イオンシネマ シアタス調布 2019/1/18(金)~2019/1/24(木)
千葉 TOHOシネマズ流山おおたかの森 2019/1/18(金)~2019/1/24(木)
神奈川 TOHOシネマズららぽーと横浜 2019/1/18(金)~2019/1/24(木)
愛知 TOHOシネマズ名古屋ベイシティ 2019/1/18(金)~2019/1/24(木)
京都 イオンシネマ京都桂川 2019/1/18(金)~2019/1/24(木)
大阪 大阪ステーションシティシネマ 2019/1/18(金)~2019/1/24(木)
兵庫 TOHOシネマズ西宮OS 2019/1/18(金)~2019/1/24(木)
福岡 中洲大洋映画劇場 2019/1/18(金)~2019/1/24(木)

タイムテーブル
http://tohotowa.co.jp/roh/news/2019/01/16/%E8%87%AA%E5%8B%95%E4%B8%8B%E6%9B%B8%E3%81%8D/

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愛知県芸術劇場の芸術監督に勅使川原三郎が就任

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愛知県芸術劇場の芸術監督にダンサー、振付家の勅使川原三郎さんが就任することが発表されました。
今まで同劇場では芸術監督がいなかったので、初めてのこととなります。

https://www-stage.aac.pref.aichi.jp/news/000160.html

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09年に紫綬褒章、17年にフランス芸術文化勲章オフィシエを受章し、愛知県芸術劇場では「睡眠」、オペラ「魔笛」などの作品を発表してきた勅使川原さん。

国際的な活躍については、当ブログでも何回も取り上げてきましたが、特にパリ・オペラ座では「AIR」「暗闇は黒い馬を隠す」「Grand miroir」と3つの作品を委嘱されて発表しています。精力的に海外公演を行い、昨年はフランス、ロシア、スウェーデン、イタリア、キューバと文字通り世界中で公演を行いました。日本をホームグラウンドとする日本人の振付家で、これだけ海外で活動している人もいないと思われます。

一方で、東京・荻窪では自らのスペースKARAS APPARATUSにおいて、「アップデイト・ダンス」シリーズを展開。小さな空間で8日間の公演を行い、日々作品をアップデートしており、最新作「ハリー」で58作品目となります。世界的な振付家・ダンサーの作品を親密な空間で身近に観られるのも魅力的です。ここで生まれた作品が、イタリア、フランス、ロシアなどで上演されています。年間90公演くらいをここで開催しているというのは驚異的なことです。

愛知県芸術劇場では、2020年度より、ダンサー・振付家・演出家として国際的に活躍し、国内外から高い評価を得ている勅使川原三郎氏が芸術監督に就任します。企画力の向上及び発信力の更なる強化を図ることにより、全国トップクラスの劇場にふさわしい事業を行い、知名度の向上を目指してまいります。

なお、勅使川原氏には芸術監督に就任するまでの間(2019年4月1日~2020年3月31日)、「愛知県芸術劇場アドバイザー」として、2020年度以降の劇場主催事業の方向性等についてのアドバイスやサポートをいただきます。

一方、愛知県芸術劇場は、シニアプロデューサーの唐津絵理さんの下、コンテンポラリーダンスを中心とするダンス公演を数多く企画・招聘してきました。日本のダンス界にとっては最も重要な劇場の一つです。ここでしか上演されない作品もあったり、ミニセレという小規模なダンス公演も行っています。鑑賞&レビュー講座、カフェトークといった、鑑賞者を育てる機会も開催。

今年3月には、マニュエル・ルグリを中心とした「Stars In Blue」公演を企画制作。さらに3年に一度開催されているあいちトリエンナーレのメーン会場として、2016年には勅使川原さんのオペラ「魔笛」を始め、今年2月に再演される山田うん振付の「いきのね」、イスラエル・ガルバンの「Fla.co.men」など、意欲的なプログラムも開催してきました。さらに、彩の国さいたま芸術劇場など、国内劇場とのネットワークも構築しています。

これからますます、この劇場の存在感は高くなっていくことでしょう。

 
【愛知県芸術劇場 芸術監督 就任予定者】
勅使川原 三郎(てしがわら さぶろう)
就任予定日:2020年4月1日[任期:4年間]
 

--勅使川原三郎コメント--

愛知県芸術劇場の芸術監督に就任することは、私の新たな冒険心をかきたてるきっかけとなるでしょう。美の発見を巡る予感、幾多の予期せぬ事と出会う予感ほど感情を揺さぶるものはありません。未来を予定として待つのではなく、固定した認識を覆すのみの古臭い前衛ではない、未知なる謎へ向かって身体が作りだす感情の通路を作りましょう。劇場は喜びへの予感と惑いと共に生きる。私はスタッフと共に来場する観客の皆さんの呼吸が声になり感情が響き渡る感情の通路を準備したいと思います。


愛知県芸術劇場の芸術監督という大きい役割を担う勅使川原さん、今後のKARAS APPARATUSでの活動や海外での活動はどうなるのか、気になるところもありますが、これで日本のパフォーミング・アーツ界は活性化されることでしょう。


*******
なお、1月28日からKARAS APPARATUSにおいて、勅使川原三郎振付、佐東利穂子が踊る「ハリー」がアップデイト・ダンスシリーズとして上演されます。
これは再演作品で、両国のシアターXでも上演されたことがありますが、レムの小説「ソラリス」(タルコフスキーの映画「惑星ソラリス」の原作)に触発された作品で、ハリーとは主人公の死んだ妻の名前です。
シアターXでの上演を観ていますが、佐東利穂子さんのパフォーマーとしての引き出しの多さに圧倒されました。「ソラリス」なのでSF的な風味もあります。

1/28(月)より
アップデイトダンスNo.58「ハリー」
小説『ソラリス』より
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「ハリー」
小説『ソラリス』より

佐東利穂子のソロ「ハリー」はポーランドの小説家レムの「ソラリス」
を基に、夫に殺された妻の復活、死と生を超越する死者の再生、
二度は死ねない妻の苦悩、愛は何を解決できるか?セリフが身体
から剥がされ奪われたダンス生命体-佐東利穂子の宇宙的極限。


アップデイトダンスNo.58
「ハリー」
小説『ソラリス』より

出演 佐東利穂子 勅使川原三郎
演出 照明  勅使川原三郎

【日時】2019年 
1月28日(月)20:00
1月29日(火)20:00
1月30日(水)20:00
1月31日(木)20:00
2月1日(金)休演日
2月2日(土)16:00
2月3日(日)16:00
2月4日(月)20:00
2月5日(火)20:00
*受付開始は30分前、客席開場は10分前

【料金】
一般 予約 3,000円 当日3,500円
学生 2,000円 *予約・当日共に

【予約】
・電話:03-6276-9136
・メール:updatedance@st-karas.com
件名を「アップデイトNo.58」とし、本文にご希望の日付・
一般または学生・枚数・住所・氏名・日中連絡のつく電話番号をご記入ください。
*予約は前日の24時まで受付けています。

【劇場】
カラス・アパラタス/B2ホール
JR中央線・総武線、東京メトロ丸ノ内線 荻窪駅
西口改札 徒歩3分
〒167-0051 東京都杉並区荻窪5-11-15 F1/B1/B2


キューバ国立バレエの芸術監督補にヴィエングゼイ・ヴァルデスが就任

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キューバ国立バレエは、1948年にカンパニーが設立されて以来、伝説のプリマ・バレリーナ・アッソールタ、アリシア・アロンソが芸術監督を務めてきています。

現在98歳と高齢のアロンソは、ほぼ失明状態ではありますが、未だ現役の芸術監督として仕事をしてきました。ドキュメンタリー映画『ホライゾン』の中でも、『ジゼル』の指導をかくしゃくと行う様子が映っています。

しかしながらさすがに98歳というのは超高齢であり、また今年のハバナ国際フェスティバルには健康上の理由で姿を見せなかったことから、後継者は誰になるべきかということが話題になっていました。

後継者の有力候補であった、キューバ出身のカルロス・アコスタはバーミンガムロイヤル・バレエの芸術監督に就任することが発表されました。

そしてようやく、後継者が発表されました。
https://www.dancemagazine.com/viengsay-valdes-2626747779.html?rebelltitem=1#rebelltitem1

キューバ国立バレエのプリマ・バレリーナで、国際的にも活躍し、世界バレエ・フェスティバルにも3回出演するなど、キューバを代表するダンサーであるヴィエングゼイ・ヴァルデスです。バレエを愛するキューバの国民にも大変人気があるダンサーです。

ヴァルデスは、上記のドキュメンタリー映画『ホライゾン』にも出演し、アロンソに指導される様子も映っています。キューバ人バレリーナらしい、超絶技巧の持ち主であるヴァルデスも、現在42歳。引退年齢が近づいてきていました。

キューバの地元紙の記事
https://www.prensa-latina.cu/index.php?o=rn&id=246565&SEO=nombran-a-viengsay-valdes-subdirectora-de-ballet-nacional-de-cuba

芸術監督の地位に引き続きアロンソはとどまりますが、実際の芸術面での方向性を決めてカンパニーを運営するのはヴァルデスが行うことになります。

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ヴィエングゼイ・ヴァルデス

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アリシア・アロンソ
(映画『ホライゾン』より)

映画『ホライゾン』公式サイト
http://horizontes-film.ch/en/
http://www.tk-telefilm.co.jp/horizontes/

クラシック・バレエの素晴らしい伝統を持つキューバ国立バレエですが、レパートリーはほぼ古典作品で、現代作品がほとんどなく、時代に取り残された部分もあります。それゆえ、西側に亡命し、西側のカンパニーで活躍するダンサーも多いのが現状です。まだヴァルデスがどのような方向性を持って運営するのかはわかりませんが、42歳という若い芸術監督補が就任することになり、確実に世代交代は行われます。

キューバ国立バレエ「ドン・キホーテ」(全3幕・アロンソ版) [DVD]
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大前 仁 「ボリショイ卒業: バレエダンサー岩田守弘 終わりなき夢の旅路」

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大前 仁 さんがボリショイの元ファーストソリストで現ウラン・ウデ劇場バレエ芸術監督岩田守弘さんの7年を追った労作「ボリショイ卒業: バレエダンサー岩田守弘 終わりなき夢の旅路」が発売されています。

著者は現在毎日新聞のモスクワ支局に勤務する記者である大前仁さん。モスクワ駐在中に岩田さんと知り合い、10年にわたって取材を続けてきた。そして、この本は、これぞジャーナリストの仕事というべき読み応えのある一冊。大前さんは岩田さんに魅せられ、親しく付き合い敬愛する一方で、記者らしくがっぷり四つに取り組み食らいつきぶつかっていく。
岩田さんのバレエに寄せる深い愛情と、どんな逆境にも負けずに挑戦し続ける不屈の精神が見事に掬い取られている。

「どうして僕はこんなにバレエのことが好きなのかな」

ボリショイ・バレエ初の日本人団員として入団し、身長が低いというハンディを抱えながらもファースト・ソリストにまで昇格した岩田さん。『ラ・バヤデール』のブロンズ・アイドル、『白鳥の湖』の道化などのテクニックを要求される役柄で高く評価されてきた。だが2011年、入団16年目に、芸術監督であるセルゲイ・フィーリンより退団を勧告される。フィーリンはボリショイ・バレエでは先輩であるものの同い年であり、親しい間柄だった。悩みつつも、そしてのちには引き止められながらも、退団を決意し、新しい人生へと踏み出す決意をする。その決断に至るまでの心の動き、変わってしまったボリショイ・バレエへの想い。変わらぬバレエへの愛。ボリショイ劇場での引退公演、そしてシベリア、ブリヤート共和国のウラン・ウデ劇場芸術監督を引き受けて、新しい扉が開く。

岩田さんの光の部分だけでなく、影の部分、苦悩や挫折もしっかり描き、今まで明らかにされてなかった葛藤が綴られている。聞きづらいことも取材できているのは流石だ。取材対象に友愛を感じながらも、冷静な視点を保っている。特にボリショイ劇場での特別引退公演については、長年取材対象として接してきた大前さんならではの、生き生きとして臨場感あふれる描写で綴られている。


それにしても岩田守弘さんはとてつもない大それた人物である。バレエでは決して他人には負けたくないという気持ちを、40代後半となった今でも持っている。ダンサーとして一線を退いても踊ることがやめられない。そして、名脇役だった彼だが、本当はプリンシパルとなり、王子役を踊るのが夢だったし、それは叶う夢だと信じていたのだったのだ。だが、その夢は表に出すことはなかった。そのことに深く葛藤していたのである。背が低いことを恨んだこともあったが、この身体だったからこそ、努力に耐えられたのだと今は感謝しているのだという。

その不屈の精神は今、いつかウラン・ウデ歌劇場バレエをボリショイを超えるバレエ団に育てたいという気持ちへと結びついている。ウラン・ウデに着任した時には、レベルの違いに衝撃を受けた。それでもひとりで戦い、バレエ団のレベルを向上させた。世界制覇をしたいという野望を今は抱いている。本当にあきらめの悪い男なのだ。

感動的なエピソードがいくつも現れる。ウラン・ウデ歌劇場は日本人のシベリア抑留者によって建てられた。この地に抑留されていた90歳を超えた旧日本兵との邂逅、それは抑留者をモチーフにした作品の振付へと結びついていく。ボリショイ・バレエで彼に引導を渡したフィーリンとの交流。かつて共演した時に彼の手を振り払ったバレリーナや、ガリーナ・ステパネンコ、イーゴリ・ツヴィルコなどのトップダンサーたちがノーギャラで引退特別公演に出演してくれた、そして小嶋直也、久保紘一といった同期の友人たちとの友情など。不器用さのある岩田さんだけど、皆、彼の人間力に魅せられていくのだ。

ロシア人にとってバレエとはどんな存在なのか、という文化論でもある。ボリショイ・バレエの内幕と変貌、そしてロシア・バレエそのものの変化も描かれている。ウラン・ウデ劇場を育てる苦労の話も興味深い。

岩田守弘さんはインタビュー記事やテレビ番組出演も多いが、そこでは明るみに出ていなかった心境が綴られ、臨場感ある描写が新聞記者ならではの見事な筆致。バレエファンやバレエを学ぶ人のみならず、多くの人に、この熱い生きざまに触れてほしい。きっと励まされ、勇気付けられることでしょう。

ボリショイ卒業: バレエダンサー岩田守弘 終わりなき夢の旅路
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1月15日に、ロシア、サンクトペテルブルグにて、岩田さんが振付け、ファルフ・ルジマトフ、日本舞踊の藤間蘭黄さんが出演した「信長-Samurai-」が上演された。この舞台は日本で初演された作品だが、今回はサンクトペテルブルグだけでなく、ウラン・ウデ劇場と、モスクワのクレムリンにある劇場でも上演された。この公演のレポートを、大前さんが書かれています。写真、動画もあるのでぜひご覧ください。

https://mainichi.jp/articles/20190119/mog/00m/030/007000c

クレムリンで日本舞踊×バレエ

http://news.tbs.co.jp/sp/newseye/tbs_newseye3582533.htm

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