ロイヤル・バレエの最年長プリンシパル、現在49歳のリアン・ベンジャミンが21年間のロイヤル・バレエでの活躍に終止符を打ち、現役を引退することを発表しました。
最後の公演は、6月15日の「マイヤリング」マリー・ヴェツェラ役、そして7月10日の東京でのロイヤル・バレエ来日公演のガラとなります。
http://www.roh.org.uk/news/leanne-benjamin-to-retire
オーストラリア出身で1981年にローザンヌコンクールでスカラシップを得たリアンは、ロイヤルバレエスクールを経て84年にサドラーズウェルズ・ロイヤル・バレエに入団して87年にプリンシパルに。その後、ロンドン・フェスティバル・バレエ、ベルリン・ドイツオペラ劇場を経てケネス・マクミランに見出され、92年にロイヤル・バレエにファースト・ソリストとして入団、93年にプリンシパルに昇進し、輝かしいキャリアを積み重ねてきました。マクミランの他、フレデリック・アシュトン、ニネット・ド・ヴァロワとも働き、彼らを知る最後のダンサーの一人でもありました。2005年にはOBE(大英帝国勲章)を受勲しました。
現在49歳と現役バレリーナの中でも最年長の部類に属するリアンですが、強靭なテクニックとマクミランに直接薫陶を受けた演技力には定評があり、一昨年には新国立劇場バレエ団の「ロミオとジュリエット」公演のジュリエット役でゲスト出演もしていて、その年齢とは思えない若々しさを見せてくれました。古典や演劇的なバレエのみならず、マクレガー、スカーレット、ラトマンスキーら現代作品の振付家とも多くの作品で取り組んで来ました。
アシュトン、ド・ヴァロワ、マクミランを知る彼女の引退は、一つの時代の終焉を物語るものです。
なお、ロイヤル・バレエでは、同じくベテラン・プリンシパルのマーラ・ガレアッツィも今シーズン引退します。
ガレアッツイのロイヤル・オペラハウスでの最後の公演は、6月13日の「マイヤリング」公演、ロイヤル・バレエでの最後の公演は6月29日のモナコでの「マノン」公演となります。
二人の実力派女性プリンシパルが引退するロイヤル・バレエでは、次世代のスターを育てることが急務となっています。
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