7月22日に開催される、バレエ・アステラス2017~海外で活躍する日本人バレエダンサーを迎えて~の出演者が発表されていました。
http://www.nntt.jac.go.jp/ballet/performance/28_010272.html
「バレエ・アステラス」は海外で活躍する若手日本人ダンサーを応援したいという願いを込めて、2009年より開催されています。 8回目となる今年は、世界各国から集まった7組のダンサーのほか、数々のスターダンサーを輩出してきた名門ワガノワ記念ロシア・バレエ・アカデミーの生徒たちも参加。
海外で活躍する日本人バレエダンサー
奥野 凜(ブカレスト国立歌劇場バレエ団)
with ボグダン・プロペアヌ(グァンジュ シティ バレエ)
『海賊』第1幕より 奴隷のパ・ド・ドゥ
振付:M. プティパ
影山茉以 with ダヴィッド・チェンツェミエック(ポーランド国立歌劇場バレエ団)
『眠れる森の美女』第3幕より グラン・パ・ド・ドゥ
振付:M. プティパ
上草吉子 with ルーゼンバーグ・サンダナ(カナダ ロイヤル ウィニペグ バレエ)
『エスメラルダ』より グラン・パ・ド・ドゥ
振付:M. プティパ
菅野茉里奈 with リシャト・ユルバリゾフ(ベルリン国立バレエ)
『Multiplicity』より チェロのパ・ド・ドゥ
振付:N. ドゥアト
桑原万奈 &金指承太郎(ロシア国立クラスノヤルスクオペラバレエ劇場)
『ドン・キホーテ』第3幕より グラン・パ・ド・ドゥ
振付:M. プティパ/A. ゴルスキー
高野陽年(ジョージア国立バレエ)
『Still of King』
振付:J. エロ
中島麻美 &大巻雄矢(スロヴェニア国立マリボル歌劇場)
『海賊』第2幕より グラン・パ・ド・ドゥ
振付:M. プティパ
※「海外で活躍する日本人バレエダンサー」は公募により選ばれました。
新国立劇場バレエ団
池田理沙子 & 井澤 駿
『ソワレ・ド・バレエ』
振付:深川秀夫
A. Y. ワガノワ記念ロシア・バレエ・アカデミー生
『人形の精』組曲 日本における《セゾン・リュス(ロシアの季節)》参加作品
振付:S.レガート/N.レガート
新国立劇場バレエ研修所
第13期・ 14期研修生、予科生
『トリプティーク~青春三章~』
振付:牧 阿佐美
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なんといってもワガノワ・バレエ・アカデミーが『人形の精』組曲で参加するのが楽しみです。
ワガノワ・バレエ・アカデミーは2019年1月に来日公演を行う予定ですが、その公式サイトに、『人形の精』の説明があります。
http://www.arstokyo.co.jp/organizer/archive/2018/the_fairy_doll-paquit.html
2016年6月の卒業公演、『人形の精』が衣装を一新し、フレッシュなステージがワガノワ・バレエ・アカデミーによって上演されました。『人形の精』は、もともと19世紀ウィーンで上演されていたバレエで、1903年に当時マリインスキー劇場のダンサーだったレガット兄弟によって演じられたものが元になっています。1989年に当時ワガノワ・バレエ・アカデミーの芸術監督だったコンスタンチン・セルゲーエフが、以前より温めてきたこの作品をワガノワの生徒のために演出しました。2013年にワガノワの校長に就任したニコライ・ツィスカリーゼは、古きよき伝統を復活させるという考えから、衣装を全てリニューアルし、自身の演出も加え、2016年の卒業公演に『人形の精』を上演しました。 セルゲーエフ、ツィスカリーゼによるバレエ『人形の精』は、登場人物も多く、キャラクターも多彩です。 低学年から最高学年まで、それぞれの能力と可能性をステージでいかんなく発揮できる作品となっています。 初演の伝統を引き継ぐ『くるみ割り人形』同様、ワガノワならではの作品であり、子どもたちの生き生きした踊りが魅力となっています。
ワガノワの卒業公演だけでなく、2016年11月のワガノワ国際バレエコンクールや、今年3月のThe Russian Ballet Icons Gala 2017でも上演されています。
http://www.vaganovaacademy.ru/index.php?id=836
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さて、「海外で活躍する日本人バレエダンサー」ですが、ポーランド国立歌劇場バレエの影山茉以さんは、以前はクロアチア国立バレエに所属していて、草刈民代さんがクロアチアを訪ねる番組に出演されていました。昨年のアクリ・堀本バレエアカデミーのガラ公演に、卒業生として『ラ・バヤデール』のガムザッティ役を踊っていたのを観ましたが、華やかで技術も強いダンサーです。ダヴィッド・チェンツェミエックは、元ロイヤル・バレエ、ルーマニア国立バレエで、昨年のバレエ・アステラスにも出演しています。
ロイヤル・ウィニペグ・バレエの上草吉子さんは、2012年のヴァルナ国際バレエコンクールのファイナリスト。ジョージア国立バレエの高野陽年さんは、今年3月の「ニーナ・アナニアシヴィリの軌跡」で「薔薇の精」等を踊り、スタイルが美しく技術にも優れた軽やかで美しい踊りを見せてくれました。ベルリン国立バレエの菅野茉里奈 さんは、前々回の「バレエ・アステラス」に出演して「アルルの女」でス馬場らしい表現力を見せてくれました。今年は、ナチョ・ドゥアトの「マルティプリシティ(バッハへのオマージュ)」を踊ってくれるので、こちらも楽しみです。中島麻美さんと大巻雄矢さんは2016年のヴァルナ国際バレエコンクールに出場し、共に銅賞に輝いています。
なかなか普段日本では観られない、海外で活躍する実力派のダンサーを見られるということで、こちらも楽しみです。
今年は日本のバレエ団からは新国立劇場バレエ団からの二人ですが、この人選については、ノーコメントということで。
2017年7月22日(土)15:00開演 オペラパレス (予定上演時間:約2時間45分(休憩含む))
<前売り開始日>
会員先行販売期間:2017年6月5日(月)10:00 ~ 6月13日(火)
一般発売日:2017年6月15日(木)10:00
【舞台監督】山田ゆか
【指 揮】デヴィッド・ガルフォース
【管 弦 楽】東京フィルハーモニー交響楽団